みやび通信

好きなゲームについて色々書いていきます。たま~に攻略記事あり。

FINAL FANTASY Ⅲ ピクセルリマスター(Switch)

FINAL FANTASYピクセルリマスター
スクウェア・エニックス
2023年4月20日
PlayStation 4Nintendo Switch


ファイナルファンタジーシリーズのⅠ~Ⅵまでの6作品が2Dによるピクセルリマスターとして2023年4月20日に同時発売されました。今回はその中の『FINAL FANTASYピクセルリマスター』のクリア後の感想となります。

 

個人的に最初に触れたFFがファミコン版の『Ⅲ』で、特に思い入れが強いのと、この三作目がファミコンスーパーファミコンのFF作品の中で唯一2Dリメイクされてこなかった不遇のナンバリングタイトルであったことから、今回のリマスター化は本当に嬉しいかぎり。
『FFⅢ』はNintendo DSで3D作品としてリメイクされたものの、荒いポリゴンで表現された世界は原作とは程遠く、ファミコン版の記憶を上塗りするには至りませんでした。
小学生の時にプレイしたオリジナルバージョンはラストダンジョンで詰んでしまったため、あの当時の感覚を有したままクリアしたいという欲望は残念ながらDS版では叶わず。
今回のリマスターは近年のスクエニの発明である「HD-2D」を使わず、スーパーファミコンのような、どこか懐かしさを感じさせる素朴なピクセルアートを用いているのが魅力。

 

本作はシリーズの一作目からシナリオを担当してきた寺田憲史氏によるFF最後の作品。クリスタルに導かれるストーリーは初期のFFを象徴するもので、以降のナンバリングタイトルと比べて容量的に描かれるドラマは制約されているものの、それが逆にクリスタルという存在の神秘性と存在感を際立たせています。
主人公を含むキャラクターたちも、セリフ量自体は少ないにもかかわらず、特徴的な言い回しが強く印象に残ります。主人公4人の無邪気な子供っぽさが残るようなキャラクターは、ドットで描かれたビジュアルと相まって愛らしい。

 

FFⅠ~Ⅲまでのプログラムは、イラン出身の天才プログラマーであるナーシャ・ジベリ氏が担当しており、本来ならばファミコンの性能では実現できない様々な表現を可能にしたのは有名な話。
寺田憲史氏が描くキャラクターのコミカルさと、ナーシャ・ジベリ氏の実現した表現は、後に続くスーパーファミコン版Ⅳ~Ⅵに色濃く受け継がれています。なので、今回ピクセルリマスターとしてⅠ~Ⅵが同時発売されたことは初期のFFを総括するという意味において大変意義のあることだと言えるでしょう。

 

実際に本作をプレイしてみた感想としては、限りなくファンの理想に近い作りになっているなあ、と。追加された設定として「経験値・ギル獲得量増加」「新旧BGM・フォント・グラフィック切り替え」「エンカウントON/OFF切り替え」などがありますが、どれも優秀。同じスクエニIPではスマホ版をベースとしたドラクエがⅠ~Ⅲまで発売されていますが、ここでいちばん気になっていたのがフォントの味気無さ。本作がドット絵時代の過去作をリメイクする際に忘れられがちなフォントの重要性を理解し、きちんと取り組んでくれたことには惜しみない賛美を送りたい。これだけでもかなり全体的な印象が原作に近付いたと思います。BGMに関しても、高音が抑えられているのか、当時の感覚を存分に残しつつ、耳に優しい音色になっていると感じました。新しく録音されたバージョンもいい感じ。

 

ゲームの内容も、その後のシリーズには見られない要素が数多く散見され、現在プレイしてみても十分新鮮に感じられました。特にジョブまわりはかなり異色。単なる一職業ではなく、ボス攻略や謎解きのためにジョブチェンジすることが多く、様々なジョブをお試しできるのが楽しい。

街にいる病人にエリクサーを使うと、特に見返りはないけど喜ばれる演出とか、何というか、感動してしまいました。

 

かなり古い作品ですが、現在でも十分プレイする価値のある名作。近年のリマスター作品の中でも特に気合いの入った作り込みで、クリア後に鑑賞できるイラストや音楽も充実。文句の付けようがないですね。

 


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