みやび通信

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The Walking Dead: Saints & Sinners(PSVR)

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The Walking Dead: Saints & Sinners
Skydance Interactive
2020年10月28日
Steam、Oculus、PlayStation VR

 

本作『The Walking Dead: Saints & Sinners』は2020年のVRゲームランキングでは上位に入り、発売から1年間で約30億円の売上を記録した「ウォーキングデッド」を題材としたVRゲーム。

ウォーキングデッドを題材としたコンシューマーゲームは、オリジナルストーリーのADV『The Walking Dead: A Telltale Games Series』(日本版はシーズン2まで)と、ドラマ版の人気キャラクター「ダリル」を主人公とするFPS『The Walking Dead Survival Instinct』(日本未発売)がありますが、本作ではモーションコントローラー2本によるVR独自の体験を追求したオリジナルストーリーのサバイバルアドベンチャーゲームとなっています。

以下、ストーリーモードクリア後の感想です。

※ネタバレなし。

 

ストーリー

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プレイヤーはパンデミック発生から3年後のニューオーリンズで「ツーリスト」として生き延びていくことになります。

 

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ラジオや手紙を通じて連絡を取り合う2人の人物の依頼を達成することでストーリーが進んでいきます。

 

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街にはウォーカーの他に「タワー」と「リクレイムド」という人間による2つの勢力が対立しており、どちらにつくか、どちらをも敵に回すかも自由で、重要人物以外は全員殺傷可能。

歩いている人間にぶつかると怒って発砲される場合も。相手側からぶつかられた場合でも、いちゃもん付けられて血みどろの殺し合いになることもあるので注意!

 

ストーリーには大きな軸があるものの、プレイヤーの選択によって結末が変化します。敵対するか味方するかの行動や会話が攻略の難易度にも影響し、厳しい決断を何度も迫られることに。

 

サバイバル

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いくつかのマップを行き来しながら依頼をこなしたり物資を回収し、疲れたり夜になったら拠点に戻って就寝。日数が経過するにつれウォーカーの数が増えたり物資が少なくなるデメリットがあり緊迫感が途切れない。

マップにはそれぞれ複数のイベントが配置され、入れる建物の中身もしっかりと作り込まれておりVRゲームのマップとしては十分満足のいくクオリティですが、マップ間移動のロード時間が通常版PS4では約50秒と長め。立った状態でモーションコントローラーを2本持ったまま長時間待つのは結構辛い。

 

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拾った素材を拠点に持ち帰り分解することで新しいアイテムをクラフトすることが出来ます。指定された素材を投入するとクラフトレベルが上がり、強力な武器や回復アイテムを作成可能。拾った武器はすぐに壊れますが、ジャンク品をリサイクルして作った武器は耐久性が高くなります。

 

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モーションコントローラー2本による打撃系武器の操作感はかなりリアルで、慣れていないと焦って振り上げてしまったり、敵の頭に刺さった武器を引き抜く加減が分からず大きく動いてしまいがちなので広い空間でプレイすることをお勧めします。

ここで得られる没入感は最高で、これまでのゾンビゲームでは決して経験できなかったリアルな体験を与えてくれます。

本作に登場するウォーカーはゆっくりとした動きで、単体では脅威に成り得ないものの音に敏感で、プレイヤーのちょっとしたミスであっという間に手に負えない数が集まってくるというゾンビ映画の古典的な恐怖をVRの特性を最大限に生かして実現しています。

敵の頭に突き刺さってなかなか抜けない釘バット、発砲しようとしたら突然壊れる銃器。逃走経路含めいくつかの手段を念頭に置きながら、いかに焦らず対処していけるかが大切で、ゲームに慣れるほど経験から自分に合った取捨選択が出来るようになり、動きに無駄がなくなっていきます。

武器がない状態でも「歩く」「走る」「しゃがむ」を駆使して隠密行動や敵の集団の隙を突いて走り抜けたり、拾ったゴミで応戦したりと、ピンチの時ほど「あの世界」で生きているんだという実感がわきます。

歩行速度は基本的に遅めで、スタミナを消費して走ることが可能。移動時の方向転換は若干もたつきますが、歩きながらコントローラーを傾けることにより視点固定状態で全方向への移動が出来ます。

ドラマ版のウォーキングデッドでも、最初はか弱く、ウォーカー1体倒すにも苦労していたキャラクターが経験を積むことで信じられないほど小さな動きで倒せるようになっていく過程が描かれますが、正にそれを経験できるという感動が本作にはあります。

敵を倒すための力加減が絶妙だったり、片手で敵の頭をつかんで攻撃範囲が狭い武器を頭に突き刺したり、慣れればなれるほど弱い武器を有効に使いこなせるようになります。

 

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銃器類の扱いは難しく、特に初期に手に入るものは壊れやすく反動も強いため常用するにはリスクが高いと感じました。敵に囲まれた際に弾薬をひとつひとつポケットから取り出して装填するのも焦りを誘発し、無残な死を迎えることもしばしば。

ただ、クラフトレベルが上がると使いやすさも向上し、種類も豊富なのでいざという時には頼りになります。

本作ではモーションコントローラー2本のほぼすべてのボタンを使うのですが、直感的で分かりやすく、使いこなせるようになればなるほど没入感が高まります。

 

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ウォーキングデッドではお馴染み、ウォーカーの内臓を体中に擦り付けて難局を逃れることも。ウォーキングデッドの世界を体感するシミュレーションゲームとしては至れり尽くせりの嬉しい演出が盛りだくさんで最高!

 

まとめ

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ウォーキングデッドの世界をVRで体験することにこだわり抜いた傑作ゲーム。

ストーリーは原作・ドラマファンなら十分満足できるもので、謎解きの難易度も低めでストレスを感じさせません。隠しアイテムが手に入る金庫やクラフト要素など、やり込みや救済も万全で、自由度の高さとゲームクリアまでの誘導のバランスも絶妙。

ウォーキングデッドファンなら間違いなく楽しめるし、「あの世界」で自分がサバイバルしたという実感はクリア後も強く心に残り、他のゲームにはない特別な体験を与えてくれました。

ロード時間が唯一の欠点ですが、機種による違いもあると思うので、なるべく新しい環境でプレイすることをお勧めします。

 

 


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