通夜
Taiga
2023年4月7日
Nintendo Switch
本作はスクリーンショットが禁止されているので、任天堂の商品ページから写真をお借りしてレビューしていきます。今回のゲーム『通夜』に関する情報をいろいろ調べてみましたが、ほとんど見つからない。開発のTaigaさんは個人のクリエイターなのかな...
※ネタバレなし
母親からの電話で祖父の訃報を知った主人公が実家に帰る、というお話。
実家がこれ。中には母からの手紙があり、線香をあげてとか、お墓に花をお供えして等の頼みごとが書いてあるので実行していきます。
実家の中は何か、かなり簡素な作りで、それがかえって怖さを…なんてこともなく、探索自体はサクサク進む。外は結構広いんですけど、森の中に急にお墓が一つだけあったりと、なんていうか、ゲームに必要なものだけが配置されていて、胸騒ぎがするような感じはあります。
手紙の内容をすべて終えると夜になり、何故か祖父の見張りをすることに。これは「寝ずの番」といって、通夜における風習なのですが、最近ではやる人も少ないそうで私も言葉くらいしか聞いたことがありませんでした。ここで最初の霊障が発生するのですが、あらわれるのは祖父ではなくて髪の長い女性?みたいなやつ。
このあと、主人公が深夜の探索に出かけて謎を解いたりするんですが、ところどころであの女性の霊が驚かしてくるので普通にびっくりします。ただ、こういうゲームにありがちなこととして、主人公がノーリアクション。霊もとくにしつこく追っかけてくるわけでもないのがシュール。
基本的にはウォーキングシミュレーターみたいな感じで、マップはかなり広くて移動に時間がかかる。なので、またあいつ出てくるんじゃないかと緊張感が持続する。こういうところは結構ホラーゲームとして良いのかなと思います。
拾ったアイテムを特定の場所にお供えしなければならないのですが、アイテムを切り替える時に懐中電灯が外れて真っ暗になり、置く場所を見失いがち。
メーカーの説明によれば「ステージには隠されたストーリーのヒントが散りばめられており、すべて読むことによってこのゲームの隠された悲しいストーリーを明かすことができます。」とあります。
確かに何かノートの切れ端みたいなのが落ちていた気がするけど、怖くてあんまり覚えていません。ごめんなさい。
マップに井戸があるのと、女の霊が貞子風なのが何か関係しているのかな?
このゲーム、家がやたらとのっぺりして広く見えたり、お墓や車が小さいような感じがして、主人公の大きさがよくわからなくなります。なので、貞子の大きさも毎回違う印象を受けるのですが、これが意図されたものなのかどうかがわからない。しかし、なんというか、こういう「わからなさ」もゲーム内の世界観のおかしさから許せてしまう。とはいえ、意味は分からん。
このゲーム、200円なんですよね。それがいい。あとやっぱ、Switchの国産ホラーインディゲームって、ほとんどが鬼ごっこ系なので、ウォーキングシミュレーター的な要素が強い本作は今のところ希少。こういうジャンルのゲームには売れてほしい。200円では安すぎると思えるくらいには、ちゃんと怖くて楽しめます。
私自身PCゲーはプレイしないのですが、ゲーム実況はホラーをよく見ていて、チラズアートのようなウォーキングシミュレーター系が大好物。Switchでもこれ系のゲームがたくさん出て、盛り上がっていくことを期待しています。
©Taiga