ZOMBI
ユービーアイソフト
2016年1月21日
PlayStation 4、Wii U、Xbox One、Microsoft Windows
本作は2012年12月8日に発売された『ZOMBI U』の移植で、DL版は2015年8月19日発売。
以下、ノーマルモードクリア後の感想です。
WiiU版ではゲームパッドを画面に重ねることでスキャナーを起動したりマップを見るのですが、PS4版では一つの画面に簡略化。
WiiUのローンチタイトルとして高い評価を受けた本作ですが、個人的にゲームパッドを多用するゲームが苦手だったためスルーしていました。ゲームパッドの使い方が評価されていたゲームだということが移植版の不安要素でしたが、蓋を開けてみると問題なく楽しめるものになっていました。
本作はロンドンを舞台とした一人称視点のサバイバルホラーとなっており、スキャナー(ゲームパッド)から聞こえる謎の人物からのミッションをこなしながら生き残るのが目的。
武器は標準装備のバットの他にも数種類の銃器類に焼夷弾、地雷などがあり、銃器類は改造パーツを拾って強化可能。しかし弾薬は作成できず、落ちている量も少ないので使いどころを考えて保管しておかなければ持ち物枠を圧迫してしまいます。
本作に登場するゾンビの中にはヘルメットで頭部をガードしているタイプがおり、頭部へのダメージも一定量与えないと倒せないため序盤は一匹ずつ誘い出してバットで殴るというプレイになりがち。しかしそれがストーリー中盤からの大量出現するゾンビに囲まれる際の緊張感を高めていて、演出含めたゲームバランスは抜群。
主人公
主人公は老若男女がランダムで選出され、一度ゲームオーバーになるとそのキャラクターは二度と生き返ることはありません。当然持ち物も全部没収されますが、拠点の箱に保存しておけば次の主人公に引き継がせることが出来ます。
マップ上の仕掛けやセーブポイントの解放、重要アイテムなどもリセットされないのでデメリットがそこまで重くない。
ゲームオーバーになると、そのキャラクターで何時間生き残れたかのレコードが表示されるのが面白く、「このキャラでクリアしたかったな」「このおじさんがんばったな」など、様々な想いを巡らせてしまいました。
ストーリーの内容も、こういったキャラクター達の死屍累々を想定された作りになっているので、そこも本作の見所のひとつ。
難易度の高いステージでゲームオーバーになるたび、どう見ても弱そうな男性高齢者が連続で投入され続けた時は爆笑してしまいました。
「ボロボロの一般市民」のビジュアルが非常にリアルで、プレイヤーのがんばり次第では誰でもヒーローになれるというシステムが素晴らしく、多くのゾンビゲームに見られるマッチョなヒーロー像から脱却しつつサバイバルホラーの緊張感をより高めている点が本作の最も優れた点だと感じました。
まとめ
システム的な新しさと絶妙な難易度が見事に融合しており、繰り返しプレイを想定して作られたマップやアイテム配置も完璧で、ゲームバランスは本当に素晴らしい。
ゾンビ作品の基本に忠実でありながらゲームとしては独自のアプローチをし、それがB級作品的な喜劇性を獲得しているのも最高。
今回紹介したPS4版ではロード時間も短く、その快適さがより本作の魅力を底上げしているように感じました。
これまでプレイしたゾンビゲームの中でもかなり上位の面白さ。
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