『龍が如く6 命の詩。』
2016年12月8日
『龍が如く6命の詩。』の感想です。
今回はキャッチコピーに「桐生一馬伝説、最終章」と銘打っている通り、今までのシリーズで主役を張ってきた桐生さんの最後の出演作・・・らしいです。
私も今までスピンオフも含めた全ての如くシリーズをプレイしてきたのでもう桐生さんに会えないかと思うと寂しいです。
酷評?
『龍が如く6』ほどその出来にふさわしくないほどの酷評を浴びたゲームは近年珍しいかと思います。
今回は新ゲームエンジンのドラゴンエンジンで開発したこともあり、それまでのPS3とのマルチプラットフォームがなくなったことが影響してスタートダッシュの販売本数は前作を下回りました(その後追いついた)。
それがまず「飽きられたのではないか」などの批判の対象に挙げられました。
3~5の時期に飽きられかけていたシリーズが前作『龍が如く0』で見事に息を吹き返したようにしか見えないのですが・・・。
澤村遥という初期作からずっと出ているキャラクターがいるのですが、彼女の扱いが不当だという批判もとても多かったです。
遥は初登場時にはまだ小学生で、中高生の時は桐生さんと孤児院で母親的な存在でした。
そんな彼女も今作では20歳になっていて、ストーリー上の流れで妊娠・出産しているのですが、どうやらそれを気に入らないファンが多かったようです。
親がいなくてヤクザに育てられて20歳で子供を産むのは全然納得のいく展開だとは思うのですが。ストーリー的にも自然だったように思います。
確かに彼女は過去作でアイドルとかやってましたけど・・・。
あとは「桐生一馬の最終章にふさわしくない!」という批判ですね。
じゃあどういう展開を彼らが望んでいたのだろうと批判を読んでみたのですが、「過去作に出てきたライバル的なキャラクター達がオールスターで出てきて・・」みたいな案を言う人が多かったです。
いやそれ『龍が如く 維新!』でもうやってるから!死んだはずの過去作のキャラクターも生き返って新選組の違う役になってみんなで戦ったじゃん!すげーつまんなかったじゃん!
いや、『龍が如く 維新!』はおもしろいゲームですよ。ただ、あんな「東映まんがまつり」みたいな展開のストーリーはスピンオフだけで十分でしょ!さすがにその発想は幼稚すぎるよ!
・・・などとネットの批判を見ながらツッコミそうになりましたが、あまりにもピンとこない批判が多かったため、もう見るのをやめました。
この流れは尾を引いて数か月たった後の評判を見ても多く見られた批判だったので、そういうファンが多いゲームだったんだなぁと肺腑にしみ入りました。
そりゃあ私もこのゲームに不満がないわけではないです。
真木よう子のセリフが棒読みすぎるとか、「そんな終わり方するんだったら桐生一馬伝説最終章みたいな大げさなキャッチコピー付けるなよ!」とか、オンラインのミニゲームのテンポが悪いとか、ストーリーよりもそういった小さな粗のほうが気になりました。
総指揮である名越さんは「シリーズ最高傑作」って言ってたけど『龍が如く0』のほうが全体の完成度では高かったかなとか、それは思いますよ。
でも今までのシリーズ通して見ると傑作の部類であることは間違いないと思います。
そんなに批判することありますか?
だってこれ、『龍が如く』だよ!!?
すみませんなんか失礼な感じになってしまって。
でもこの『龍が如く6 命の詩』は今までのシリーズを通して流れる『龍が如く』としての良さは一切損なわず、過去作と比べてもストーリーもわかりやすく改善されててサービス精神山盛りの傑作だと思うのです。
確かに名越さんって「出演者が突然出演キャンセルしていろいろ作り直しとか大変なんだよ」みたいなことをポロっと漏らすことがあって、作品の出来に満足してないように見えるときもあるんですよね・・・。
それと今回はビートたけしの出演があったので「アウトレイジ」風な作りになるんじゃないかと若干期待していましたが全然そうなってなくてむしろホッとしました。
尾道の美しいロケーション
街も山も海も本当によく作りこまれていて見とれてしまいました。この中を自由に散策できるというだけでプレイする価値があります。
サブクエストおもしろすぎ
あいかわらずサブクエがおもしろいです。
私は今作がいまのところいちばん好きです!
上の写真の「尾野ミチオ」や「ムナンチョヘペトナス教」など、アクの強いキャラクター達がいっぱい出ます。そのうちのいくつかは『龍が如く0』『龍が如く極』の中のサブクエと話が繋がっています。
ミニゲームの完成度高すぎ
神室町でのライブチャットなども楽しいですが、尾道で遊べる「草野球」「素潜り漁」「スナック」の完成度の高さがすごいです。ちゃんとミニゲーム用のドラマもしっかりと作り込んであって、「草野球」や「素潜り漁」なんて完全に別ゲーとして完成されているほどです。
追加ダウンロードなどでもっと続きがやりたいって思うくらいハマりました。
もうとにかく尾道を楽しむゲームなんですよ。
ストーリーは賛否両論あるとしても、たとえ否だとしても、尾道でサブクエやミニゲームをしたり散策しているだけで元は取れます。
それくらいちゃんと丁寧に作り込まれている傑作ゲームです。
『龍が如く6命の詩』、お薦めのゲームです!!