みやび通信

好きなゲームについて色々書いていきます。たま~に攻略記事あり。

北斗が如く(PS4)

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北斗が如く

2018年3月8日

セガゲームス

playstation4

 

『北斗が如く』クリア後の感想です。ネタバレなしです。

 

失敗作か!?

龍が如くシリーズはこれまで20~30万本の売り上げを記録していましたが今作は12万本ということで「失敗作」「シリーズ自体がオワコン」などのネガティブなワードがネット上で見受けられます。

果たして本当にそうなのか?

私の率直な感想は「おもしろい」です。

龍が如くシリーズは『クロヒョウ2』と最新作『極2』以外はすべてプレイしていますが、これまでのスピンオフ作品と比べても遜色ない出来だと思うし個人的には歴代でも上位に入るくらいやり込みました。

前作『龍が如く6』も批判は多く、このブログではそういった批判に反論しましたが今作に対する批判は的を得ていると感じるし、前作のものに比べると大分深刻なもののように思えます。

 

シリーズの良さを生かし切れていない?

龍が如くをよく表す「ヤクザファンタジー」というワードがあります。おそらくネットのユーザーから出た言葉だと思いますが言い得て妙ですよね。

「強すぎる主人公」「人も実際はあんまり死んでない」など、リアリティの欠けたいかにもゲームっぽい世界なのですが、実在する街・店舗や有名な役者の起用にビッグアーティストによる主題歌などによって現実との親和性を得ることに成功しています。

こういった試みはこのシリーズのオリジナリティの根幹であり作品に唯一無二の魅力を与えています。

宣伝を狙った表面的・広告的なコンセプトなのですが、それによって普段ゲームをあまり遊ばない一般層にアピールすることにも成功しているし、ゲーム自体の丁寧な作りもコアユーザーに「ネタゲー」として楽しませる魅力があります。

リリース期間の短さや役者の確保など、ファンを飽きさせない努力は相当なものだしそういった「側(ガワ)」も含めて『龍が如く』なんですよね。

 

今作『北斗が如く』での試みも人気漫画『北斗の拳』の世界と『龍が如く』の世界が混ざり合うというコンセプトのもとに作られているんですけど、これって「虚構」と「虚構」ですよね。

これによってどうなったかというと、「ただのキャラゲーの正面衝突」のようなものになってしまったのではと。

過去のスピンオフである『維新』『見参』にしてもストーリーはめちゃくちゃなんですが時代劇の舞台自体はかなり丁寧に作られていて、このシリーズにおける「観光の楽しさ」はしっかりと守られていました。

『OF THE END』では『龍が如く』とゾンビとのコラボでしたが、こちらはおなじみの神室町がゾンビウイルスに感染するといった内容で、面白さはともかくシリーズとしてのセオリーは守られていました。

『北斗が如く』を今までのセオリーでブレずに作るとしたら「荒廃した世紀末の神室町ケンシロウが現れる」になるはずなんですけど、そうはなっていません。

実際のこのゲームは声優とゲームシステムが『龍が如く』で、ストーリーはオリジナルです。

ものすごく特殊なゲームになってしまっていて、この世界観をユーザーに納得させるにはゲームの序盤にかなり手の込んだギミックを用いる必要があると思いますが、今作はそれらを完全に放棄しています。

『北斗が如く』の失敗は、今までのセオリーを守りもせず新しい挑戦を乗り越える手間も省いてしまったことにあるのではないかと。

 

進めていくと、このゲームがいかに丁寧に作られているかわかるし、豊富すぎる(それでいて面白い)サブクエストをやり込むことで独自の世界観を把握でき、深みすら感じます。

だけど、そこまで辿り着く人が多くいるとは思えません。

 

序盤で脱落者続出!!

ネットのレビューを見ていると序盤でやめてしまう人が多いように思えます。私の友人も「後半は早く終わらせたくてサブクエなんてやってない」と言っていました。

さらに言えば発売の約2週間前に配信された体験版の評判が非常に悪かったです。

私も体験版をプレイしたのですが、とても面白いと思える代物ではありませんでした。

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体験版では狭い部屋で雑魚キャラをいっぱい倒して北斗神拳が発動するのを体験することが出来るのですが、めちゃくちゃ弱い雑魚キャラ一人倒すだけでもとどめを刺すときには必ず「あたたたたたーーーあたーーーー」(ちょっとためて)「北斗 百裂拳!」とやるので体験版なのに途中で飽きました。

まさか製品版でもこれ飛ばせないのか!?という不安だけをユーザーに与えてしまった悪い体験版でした。

実際製品版でも北斗神拳のアクションムービーは飛ばすことが出来ず、これもユーザーを序盤でうんざりさせてしまう大きな要素です。

中盤ケンシロウを成長させていくとかなり短縮できるのですが、序盤で飽き飽きしてレベル上げなんてやってられないという方は最後まで苦痛でしかないでしょう。

難易度ノーマルでもストーリーを進めるだけならレベル上げなんてあまりやる必要もないですし。

 

序盤にうんざりする要素として最も大きいのがストーリーです。上にも書きましたが今作の特殊な設定をプレイヤーに納得させるためには序盤にかなりの仕掛けを施さなければならないのですが、今作はそれを放棄して第5章くらいまで一本道のストーリーを延々とやらされる事になります。

内容はいつもの龍が如くシリーズ的なものなのですが、桐生一馬というフィルターがなく、さらに北斗の拳のオリジナル要素も削ってしまったことによってシナリオの粗が前面に表出してしまいました。

もともとこのシリーズ自体ストーリーがそこまで面白いとは思わないのですが、キャラクターや役者の使い方など他の要素で十分カバーできていたと思います。

でも書いている人は自信が相当あるのか(なきゃ困りますが)中盤までストーリーのみで引っ張れると踏んだのでしょう。

無茶な話です。

この暴挙によってこのゲームの実際はそんなに気にならない粗などが連続して襲い掛かってきてゲーム全体に「なんかしょぼい」という印象を強烈に焼き付けてしまっています。

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 2018年のゲームとは思えない粗い地面のグラフィック。

バギーに乗って荒野を探索していると様々な発見があり、よく作られていて面白くこのような粗も気にならないのですが、ストーリーだけを進めていくとお使い的に数回移動する程度しか荒野へ行かないのでこのような粗ばかりが目につきます。

 

このゲームで本当に残念なのが、序盤のプレイヤーを導く導線の引き方が駄目駄目な所です。やはり中盤までのプレイで面白さを感じなければゲームをやめてしまったり、やっつけで後半は全力疾走してサブクエまでやり込んだりしませんよね。

 

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ケーーーーーーン!!!

 

 

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 ケーーーンケーーーンケーーーーン!!!

 

 

『北斗が如く』のストーリーはオリジナルなのでバットやリンといったおなじみのキャラはあまり絡んできません。

ですが何故か需要のあるロリ枠にリン(CV:釘宮理恵)のサブクエストがあります。

『維新』の遥のクエストと全く同じで、リンが必要としているアイテムを与えて転売してもらうといった内容なのですが、ちょっとした嫌がらせになっていて絶句しました。

リンの友好レベルが上がるたびに「緊急依頼」という時間制限付きの特別な依頼があるのですが、そこで必要とされるアイテムを手に入れるためには他のミニゲームの高難易度をクリアしないと手に入らないものがあります。

「旧世界の機械」という注文を受けたのですが、これを手に入れるにはデスバッティングというミニゲームで最高難易度のB級のスコアを出すかコロセウムというバトル系のミニゲームでLEVEL54の敵を倒すしかありません。

まずコロセウムの敵ですが、こんなもんクリア後しか倒せません。

中盤リンのクエストを受けた時点では全く歯が立ちません。

デスバッティングも相当難しく、3時間ぶっ続けでやりましたがクリアできませんでした。

仕方ないので攻略サイトを見ると「奇跡のバット」という装備を手に入れることで楽になるようですが、そもそもこの「奇跡のバット」自体もコロセウムの報酬で入手困難です。

しかもバットの種類はこれ一個だけ。

仕方ないので装備なしで何とかクリアしましたが、このクエストだけ単体で楽しめないことにとても理不尽さを感じました。

私の想像ですが、前作『龍が如く6』で一部のファンから澤村遥のストーリー上の扱いに対する批判が多かったことへの開発者の復讐のような気がしてなりません。

せっかくサブクエストが豊富で面白いのに。このゲームの良さでもある「興味のあるものだけやっても楽しめる」というのがぶち壊しです。

もう本当に、こんなことは二度とやめていただきたい!!!

 

序盤のストーリーには目を瞑ってもらってサブクエストを楽しんでほしいという私の主張もリンのせいで揺らぎます。

ストーリーも後半にかけていつものように盛り上がるかと思いきや8章が信じられないくらいつまらないです。

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 8章は原作キャラの「ジャギ」の章なのですが、サブクエ以下の酷いお使いを延々とやらされた挙句のクイズ大会。

ラストの戦闘では何故か一人称の戦闘を結構長時間やらされた挙句後半は通常の戦闘もやらなくてはならないという謎仕様。

このゲーム、全体的にこの8章のような作りにしていれば伝説のクソゲーになれたかもしれません。惜しい!!!

 

良い点と悪い点を上げれば他のシリーズよりも勝るのですが、悪い部分の突出の仕方が今までにない種類のものでシリーズの今後に対する不安が高まります。

 

出し惜しみしないでほしい

このゲームの舞台となるエデンの街にもシリーズおなじみのゲームセンターがあります。

 しかし肝心のゲーム機体はないのでゲームは自分で取ってこなければなりません。

ゲームを手に入れるためには雑魚キャラをいっぱい倒して手に入れた「宝の地図」を頼りに荒野を走り回って探します。

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手に入れた時の喜びはひとしお。

龍が如くシリーズでは毎回ゲームセンターにセガのゲームがあってプレイできるのですが、そこに探索とコンプ要素を入れたのはとても良いと思いました。

機体を手に入れていくごとに次の機体を手に入れたいと思うし、最後にはセガマークⅢを手に入れてマークⅢ版の『北斗の拳』を自宅でプレイすることが出来ます。

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こういった、今までのシリーズからよりブラッシュアップされて面白くなった部分がたくさんある反面、出し惜しみしていると思う部分もあります。

 

『北斗が如く』の製品には通常版(8390円)と『世紀末プレミアムエディション』(11390円)が存在します。

プレミアムエディションの方には様々な特典が付いているのですが、発売から4か月経った今でもその中からPSストアで買えるものがオリジナルテーマしかありません。

他にどのようなものがあるのかというと、ケンシロウの姿を桐生一馬にできる権利やBGMをアニメで使われていたものに変えることが出来る権利などです。

3000円多く払ったのだからプレミアムエディションを買った人が先にこれらの権利を享受出来るのは納得できるのですが、1週間後くらいにダウンロード販売してもよくないですか?

通常版を買ったけど思いのほかハマって追加コンテンツが欲しくなる人も私を含めてたくさんいたと思います。

桐生一馬になれるとか、クリスタルキングをBGMにして遊べるなんて最高じゃないですか。なんでそれを売らないんでしょうか?

正直このやり方には納得がいきません。

 

いろいろ書いたけどおもしろいです!

いままで『龍が如く』をシリーズを通してずっとやってきたわけですが、多少飽きた時期もあったけれど、基本何も不満も感じないまま頭を空っぽにして楽しませてもらってきました。

今作『北斗が如く』にはすごく複雑な気持ちがあって、それを解きほぐすことに長文を要してしまいました。

ほとんどのサブクエストと全てのミニゲームを遊びましたが全体的に完成度が高く面白いゲームです。

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ネタバレになるからあまり書けませんが、黒服(キャバつく)はあいかわらずよく出来ていて店の女の子のストーリーも面白かったです。

 

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バーでのカクテル作りも単純で笑えるし、やり続けると街中の人がお客さんとして来てくれてお店の商品を割引してくれたり小さなドラマがあったり最高でした。

 

もう一つお薦めなのが「賞金首ハンター」です。当初はただの金策かと思っていたのですが、進めていくうちにミステリードラマのような展開になるので是非やってみて下さい。

やり込みしつつ進めていってクリアする頃には「もっとここ(エデン)にいたい!」という気持ちになりました。

龍が如くファンなら是非やってほしいゲーム。

 

 

『北斗が如く』、お薦めのゲームです!!!

 

 

 

twitter.com

 

 

ドラテンミステリー みやび探偵の事件簿~FILE 1【消えた魚子】第四話(最終話)

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【前回までのあらすじ】フレンドの魚子「しぃ」のキャラデリの真相を追うみやびは幾つかの証言を検証することでついに真相へと辿り着いた。しかしそれは巨大なコミュニティやドラクエ10のゲーム性が複雑に絡み合う中で起こってしまった悲劇であった。

 

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f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「みやびさん…報告書は全て読ませてもらいました。こんなに細かく調べてもらってありがとうございました」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「いえいえ、これが仕事なので。しかし…やはりというかなんというか、ゲーム関係の事が原因でしぃさんが苦しんでいたというのは共通のフレとしてもとても残念です」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「ですね…僕も彼女は彼女であっちの大きなコミュニティで仲良く楽しくやっていると思って疎遠になっていたわけですし」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「あまり自分を責めないでください。彼女が自らそうしたことです」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「はい。でも彼女は最期…ひとりぼっちだったんですね…」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「・・・・・・」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「そういえば昨日、ほかの共通のフレから聞いたんですが」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「何ですか?」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「彼女はキャラデリする前日、3時間ほどずっと一人で希望の丘にいたそうなんです」

f:id:miyabi-game:20180623031149p:plainみやび

「希望の丘!?なんでそんなところに一人で…」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「わかりません。ただ昔の彼女は冒険日誌なんて全然書かなかったんですけど、たった一度だけ書いたことがあってよく憶えてるんですが、その内容が「希望の丘にいると落ち着くので、たまに一人で行ってボーっとしている」みたいな日誌だったと記憶しています」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「なるほど…そうだったんですか」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「とにかく今回みやびさんに依頼して本当に良かった。報酬のゴールドは郵便ポストに入れておきました。また何かあったらよろしくお願いします」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「はい、喜んで。では私はこれで」

 

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 f:id:miyabi-game:20180623031519p:plainみやび

「おや、盗み聞きかい?泣き虫ボーイ」

f:id:miyabi-game:20180623010554p:plainプク助

「あ…すみません…でも…」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「何?」

f:id:miyabi-game:20180623010554p:plainプク助

「ぼく…どうしても…その…」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「ん?」

f:id:miyabi-game:20180623012215p:plainプク助

「き…希望の丘に行ってみたいんです!…そうしないとなんか…終われない気がするんです!」

f:id:miyabi-game:20180623032008p:plainみやび

「ふっ…わかった、じゃあ今から行こうか。それですべて終わらせよう。いいな?」

f:id:miyabi-game:20180623032218p:plainプク助

「あ…ありがとうございますっ!!」

 

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f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「しぃさんは最期の日…希望の丘で聖守護者に誘われるのを待っていたんでしょうか」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「ログイン表示していたということはそうかもしれないし…ただ一人になりたかったのかもしれないな」

f:id:miyabi-game:20180623010554p:plainプク助

「あんなに大きなコミュニティの中で孤立して誰にも誘ってもらえず…きっと寂しくて悲しかったでしょうね…」

f:id:miyabi-game:20180623031007p:plainみやび

「ほんのわずかな過ちが結果的に大きな波紋を広げ、それが自分に返って来てしまったんだな。それでも自分から人に声をかけることは最後まで出来なかった。もしかしたら沢山の人にあやまりたいという気持ちでいっぱいだったのかもしれない…しかしそれも八方塞がりの状態で出来なかったのではないだろうか」

f:id:miyabi-game:20180623010554p:plainプク助

「今回の登場人物の中には誰も悪い人がいなくて…だからこそ自分を責めてしまったのかも…」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「・・・・・・」

 

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プク助「着きました…」

 

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f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「こんなところに…一人で3時間も…」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「・・・・・・」

 

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f:id:miyabi-game:20180623203921p:plainみやび

「!?」

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f:id:miyabi-game:20180623001518p:plainプク助

「!?」

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しぃさんは消えてしまった。

今はただ風の音だけが希望の丘に響いている。

私にはその風の音がまるで

しぃさんが「ごめんなさい・・・ごめんなさい」と、

そう言っているように聞こえた・・・。

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「え・・・」

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おわり

 

 

 

 

主な登場人物

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

 

(C)2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.(C)SUGIYAMA KOBO(P)SUGIYAMA KOBO

ドラテンミステリー みやび探偵の事件簿~FILE 1【消えた魚子】第三話

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【前回までのあらすじ】フレンドの魚子「しぃ」の突然のキャラデリの真相を探るべく捜査に乗り出したみやびはドレア勢の魚男から多くの情報を聞き出すことに成功した。どうやら彼女は常闇ルームというものに所属していたらしい。更なる調査を進めるべく助手のプク助と共にまた一歩深い闇へと足を踏み入れていくのであった。

 

-Violence Mode-

前回までの捜査によってバイオレンスゲージが最大まで上がった!これにより任意のタイミングで2回だけViolence Modeを発動することが出来るようになった。Violence Modeを発動するとテンションを最大まで高めることが出来るので捜査対象を追い詰める時や何者かに襲われた時など、よく考えて有効的に使おう。

 

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~みやび探偵事務所休憩室~

 

f:id:miyabi-game:20180623000711p:plainプク助

「所長~、バランスパスタ☆2を3割引きでどうですか~」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「毎度助かるよ」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「でもびっくりトマトが高くて困りますわぁ…あとふわふわ小麦も…」

f:id:miyabi-game:20180624183705p:plain!!!!!!

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f:id:miyabi-game:20180624171832p:plainみやび

「うるせえなブタ野郎!」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「・・・・・・」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「今日の聞き込み、私はタクシーで行くからお前は先に行ってろ」

f:id:miyabi-game:20180623010554p:plainプク助

「はい…」

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f:id:miyabi-game:20180619022704p:plain運転手

「お客さん、いい装備してますね」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「あ、どうも」

f:id:miyabi-game:20180619022704p:plain運転手

「オレもアストルティアでは結構無茶ばっかやっててねぇ。ダークキングの3人討伐とか。やったことある?あと聖守護者も最近ではモンスターだのミネアだの流行ってるけど肉入り4人PTしかオレは認めないね。この前も野良でさぁ」

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f:id:miyabi-game:20180624171832p:plainみやび

「それがなんだっつうんだよ!」

f:id:miyabi-game:20180619023232p:plain運転手

「熱っ…うぐ…ぐぎぎ」

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Violence Modeの効果が切れた。

 

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~メギストリスの都~ 

 

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f:id:miyabi-game:20180623005551p:plainプク助

「所長~」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「よし、それでは早速話を聞きに行こう」

 

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 我々は先日ジャスティスさんから教えてもらった、しぃさんが所属していたという常闇ルームのルム主であるキングカズマ(仮名)さんに話を聞くことにした。

 

-Talk Profile-

Talk Profileでは相手との会話を有利に進めて事件解決への糸口をつかもう。時には相手を持ち上げたり、揺さぶりをかけるのもよいだろう。 

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「はじめまして。しぃさんの事について今日はいくつかお話を伺えればと」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「よろプクです!ぼくのことはカズって呼んでください~」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「それではカズさん、あなたとしぃさんとの関係からお聞かせください」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「あい。ぼくとしぃちゃんとはプクリポ集会で知り合ったんです~。その後にぼくの常闇ルムに誘ったら入ってくれて。そこでルムメンみんなでがむばって一緒にわいわいバトルコムテンツで遊ぶようになって仲良しになったんです~」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「ルームでのしぃさんはどういう感じだったんですか?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「あい。しぃちゃんはとてもがむばり屋さんで、そんでどんな戦闘でも食事とかもケチらずにほむばってがむばってくれて日誌にも必ず「いいね!」付けてくれたり、とってもよい子でしたよ~」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「ではしぃさんのキャラデリの理由に何か心当たりはありませんか?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「え!?キャラデリ!?ほんとに!?」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「ええ、3日前のことです。Twitterのアカウントも昨日削除されたようです」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「へぇ~、やめたんだ、完全に。ちょっとウケるw」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「え…」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「3日前以前のしぃさんに何か変わった様子などありませんでしたか?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「せやね。なんか書置きメモに言い訳ばっか書いてて若干うざかったかもw」

f:id:miyabi-game:20180623003428p:plainプク助

「ちょ…あんた一体…」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「まあまあまあ。どうどうどう。すみませんカズさん、書置きがうざいというのは?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「いやまあそれはみんな鍵垢でも…まあとにかく毎日インしてるくせに体調とか回線のせいにして誤魔化してるのがね」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「何を誤魔化してるっていうんですか?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「そりゃああんた、聖守護者でしょ。あの人強さⅢに勝てなくて、それから言い訳し始めたんだから」

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「しぃさんはガチ勢だぞ!いい加減なこと言うな!」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「は?wいやいやいやw笑わせんなよ。強さⅡでもお荷物だったんだからよぉ。イカで勘違いしちゃったんだろうね。常闇全部出荷された分際でさぁ。それを身の程もわきまえずに書置きで強敵コンテンツがんばってるアピールしちゃってて、正直目障りだったわ。まるすけ以下がしゃしゃってんじゃねえよって感じだわ」

f:id:miyabi-game:20180623012215p:plainプク助

「そ…そんな…あんまりだ…」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「ですがカズさん、ルームっていうのはみんなで練習して勝つという醍醐味もあるでしょ?しぃさんは練習をサボっていたって事なの?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「ちげーわ。下手くそなんだよ。聖守護者の話だけどな、うちら全員ミネア引いて2時間やったよ。もちろんその前に固定で練習もしたさ。でも勝てなかったんだよ。で、しぃがログアウトした後で残りの3人にキメラ入れたら一発勝利。モンスター以下なんだよあいつは。別にそれでもまだ誘うつもりだったぜ?でも書置きやTwitterで言い訳するのは駄目でしょ。それからはもう誘ってないわ」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「いやでも直接しぃさんがカズさんに何か嫌な事を言った訳ではないんですよね?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「それはないけど」

f:id:miyabi-game:20180623003501p:plainプク助

「しぃさんはそこまで深く考えてなかったんだよ。TwitterでもⅢに勝ったフォロワーに「おめでとう!」って必ず言ってるし。自分のことだけ考えてる人なら素直に他人を祝福できるはずがない!」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「小さい探偵さんよぉ…そいつは逆だぜ」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「え?」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「さっきの話な、ミネアで2時間やった後も4人でもっと練習する予定だったんだ。でもしぃだけソッコーでログアウト、その後で言い訳の書置き。Twitterで他人を祝いだしたのもその日以降のことだ。しかも誰彼構わず勝った人へはリプライで「私も今度連れてってください!」だの「いつでも誘ってください!」だとか言い始めた。自分からログアウトしたくせにその後勝った俺らには何も言わずに距離を置くようになった。そんな他の人に媚びてるあいつを見て俺は…怒りより悲しかったよ…。しぃはずっと誘われ待ちだったけど、いつからか人を選ぶようになった。プレイべでフレンドを増やすようになってからは自分を誘ってこないフレや弱いフレを切り捨てるようにもなったんだ。おかしな話だろ?誘われ待ちが他人を厳選するなんて…」

f:id:miyabi-game:20180623010554p:plainプク助

「あ…うう…」

f:id:miyabi-game:20180623200521p:plainキングカズマ

「もし今回聖守護者に勝ったとしてもいずれは同じ運命を辿っていただろうよ…しぃと最初にルーム仲間でレグナードを倒した時はみんなで大喜びしたさ…その思い出は忘れないよ。強敵コンテンツがしぃを変えた…それは確かだぜ。良い意味でも悪い意味でもな。俺に言えるのはこれくらいだ。」

 

f:id:miyabi-game:20180623200415j:plain

もう誰も、それ以上言葉を紡ぐことが出来なかった。我々二人は無言のままキングカズマ氏に会釈をして岐路についた。プク助はずっと泣いていた。

f:id:miyabi-game:20180623012810j:plain

f:id:miyabi-game:20180623012921p:plainみやび

「プク助…大丈夫か?」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「もう…平気です。でも所長、今回の事件…これでもう解決なんでしょうか…」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「そうだな…あとは今回までの情報をまとめて依頼人へ報告するだけだ」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「ですよね…あ、さっきカズさんが言っていた「まるすけ以下」という言葉ですが、調べてみたら強敵コンテンツにわざと負け続けることでブログのPVを稼いでいたまるすけ氏が5月13日に聖守護者の強さⅢを討伐したことによって、その日までに倒せなかったプレイヤーには「まるすけ以下のザコ」という不名誉なレッテルが貼られてしまったようです」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「なるほど。全てが繋がりそうだな。よし、今回までの情報をまとめてみよう」

 

-Ditective Mode-

Ditective Modeではこれまでの情報を整理しながら推理を組み立てていこう。ここでの推理によって今後の捜査の選択肢を増やすことも出来る。心して取り掛かれ。

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これが最後のDitective Modeだ。これまでのしぃさんの足取りを時系列に沿って総括しよう。

 

1~4年目・・・ドラクエ10のサービス開始からWiiでプレイしていたしぃさん。基本的にはボッチだが一緒に遊べるフレンドは私を含めて少なからずいて、誘われればPTを組むというプレイスタイルを貫いていた。依頼人の話からするとマイペースにゲームを楽しんでいたようだ。

 

5年目~・・・それまでも興味のあったドレアに深くハマり込んでいったようだ。冒険日誌での交流も活発になりTwitterも始める。オシャレ課金装備なども欠かさず買い、積極的にプレイべに参加してフレンドを増やしていった。

 

ドレア勢としての面・・・しぃさんはドレア系のプレイべに足繁く通っていた。ルームにも入って楽しくやっていたようだがドレア勢の中でもバトル系ではガチ勢とエンジョイ勢に分かれていて、しぃさんはどちらにも顔を出していた。

 

ガチ勢としての面・・・バトル系のルームにも所属していたしぃさん。しかし戦闘に関してはあまり上手な方ではなかったようだ。悪気があってかどうかはわからないが元来誘われ待ちというプレイスタイルのせいか、自分を誘ってこない人や弱い人を切り捨てて強い人へすり寄っていったのが同じルームメイトたちの心証を害してしまった。

 

聖守護者と月ドレア大会・・・それまではある程度の線引きがされていたドレア勢とバトル勢だが、聖守護者の報酬がオシャレ装備だということによって状況はしぃさんにとって悪い方向へ傾いていった。一緒に戦って勝てなかったPTに見切りをつけてドレア勢に助けを求めるもTwitterを見る限りでは誘いはなかったようだ。

ドレア勢もバトル勢も共通のプレイべで知り合ったのだから彼らは基本全体的にどこかでつながっている。悪い噂はあっという間に広がるだろう。フレンドを身内だけで固めてしまったデメリット…結局彼女は聖守護者Ⅲを倒すことも月ドレア大会に出ることも叶わなかった。

ブロガーのまるすけ氏が聖守護者用のガチ装備を揃えた5月10日から体調・回線の不調を訴えはじめた。そしてまるすけ氏が聖守護者Ⅲを討伐したのが5月13日、公式で聖守護者ドレアが紹介されたのが5月15日。この時点でかなり追い詰められていたことが想像できる。15日以降Twitterでのつぶやきは途絶え、その1週間後に彼女は永遠にアストルティアから姿を消してしまった。

 

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f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「一応これですべての説明はつきそうだ」

f:id:miyabi-game:20180623010554p:plainプク助

「しぃさん…もしもぼくがフレンドだったらいろいろ話を聞いてあげられたかもしれなかったと思うと…やりきれないです…」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「いやお前サブキャラだし、いつもログアウト表示だからすぐフレ切りされるだろ」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「・・・・・・」

f:id:miyabi-game:20180623201147j:plain

 つづく

 

 

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miyabi-game.hatenablog.com

 

ドラテンミステリー みやび探偵の事件簿~FILE 1【消えた魚子】第二話

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【前回までのあらすじ】

アストルティアで探偵業を営むみやびのもとに昔のフレンドから一通の手紙が届く。それはみやびと共通のフレンド「しぃ」の突然のキャラデリに関する依頼であった。依頼人から詳しい話を聞いたみやびは助手のプク助と共に事件解明に乗り出すのであった。

 

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~みやび探偵事務所~ 

 

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「誘ってくれてありがとう…また誘ってください…いつでも誘って」

f:id:miyabi-game:20180623001518p:plainプク助

「ど…どうしたんですか所長」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「いや、しぃさんのTwitterを見ていたんだが挨拶や社交辞令ばかりで彼女の主張のようなものが一切ないんだ」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「珍しいですね。女性のSNSなんて承認欲求丸出しのものがほとんどでしょうに」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「ふむ。フォロワーとフォローの数もぴったり500人。それに対して他人へ「いいね!」を1万以上も付けている。彼女自身のつぶやきには「いいね!」はいつも30~50程度だ。労力の割に対価が見合ってない感じがする」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「囲い囲われみたいな。大きなコミュニティの養分になってるっぽいですね。RTされている数が極端に少ないですし」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「だからつぶやきも気を遣いすぎて主張のないものになったのだろうな。現に今年に入ってからは右肩下がりでつぶやきが減っている。疲れてしまったのかもしれないな」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「そういえば所長もツイッターアカウント持ってましたよね」

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f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「フォロワー5人!!ファーwwwwwwww」

 

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依頼を受けた翌日、しぃさんのツイッターアカウントは消えていた。

直前までのつぶやきを見るに浮いた話(男性などの第三者の存在)などがない為、彼女が自分自身で消したと考えてよいだろう。

これで完全に他殺の線は消えた。

我々はしぃさんが何故自ら命を絶たなければならなかったのか(キャラデリ)の真相を探るべく調査を進めることにした。

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車を走らせながら私はかつて彼女とよく一緒に行っていた強ボスまでのコースを眺めては想いを巡らせていた。

あの頃はみんなわざわざ自分にキャラ付けなどせず自然に話しているだけで楽しかった。

初期の頃におとなしめだった人達が近年日誌やTwitterなどでキャラ付けをしてはじけているのをよく見る。しぃさんもその一人で、彼ら彼女らに共通しているのは「プレイべ」だ。プレイべとはプレイヤーイベントの略で、特定のドレアや種族などのコンセプトのもとに企画されていて、普段は個性のない人ほど乗っかりやすいのだろう。私の知っている昔のしぃさんとプレイべのしぃさん…どちらが本当のしぃさんであったのだろうか。 

 

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海上都市ヴェリナード~

 

f:id:miyabi-game:20180623161346j:plain

しぃさんのTwitterにもたびたび顔を出しているフレンド・ルームメイトのジャスティス(仮名)さんに話を聞いてみた。

 

-Talk Profile-

Talk Profileでは相手との会話を有利に進めて事件解決への糸口をつかもう。時には相手を持ち上げたり、揺さぶりをかけるのもよいだろう。

 f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「ではジャスティスさん、しぃさんについていろいろとお話を聞かせてもらいます」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「うんうん♪もちろんおkですwwww。みんなからはジャス兄って呼ばれてるんで探偵さんもそういう感じで呼んじゃっていいんでwww」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「では初めにしぃさんとあなたの関係を教えてください」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「関係wwwぶはっwwえっろwwwwあwうそうそwww。あー、オレとしぃパラは・・・あwそうそう最初に会った時しぃちゃんパラディンだったんでwwそう呼んでるんだけどさw。で、オレとしぃパラは1年半ぐらい前に俺のフレが主催してるプレイべで出会って意気投合?みたいな?」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「意気投合というと?」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「オレもしぃパラもV系好きなんスよ。そんで、オレのドレアも〇〇(バンド名)のジャケ写のやつじゃんとか、わかってくれるみたいな感じで」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「なるほど。ではプレイべ以外ではどんなことを一緒にしていましたか?」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「一緒に?何してたかって?…ふぉおおおおおおおおwwwww」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「・・・・・・」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「オレこう見えてもがっつりエンジョイ勢なんでwww。常闇とかは一応勝てるんスけどww実際は興味ないんでww。でもなんかノリで行っちゃう時もあって、しぃパラなんかは最近ガチってるっぽいからたまに誘ってサクッとレロ1行っちゃったりしてますwwwwwwwww」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「しぃさんはいつ頃からガチってるんですか?」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「ガチってるっつーか、イカのあたりじゃないスかね?そのあと常闇も全部倒したみたいで、そういうルームにも入ってレロとかガチってる感じで。ちなみにそのルム主は俺のフレなんでwwww」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「あ、もしよろしければそのルム主さん紹介していただけますか?」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「うぃーーーっす」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「あと、今回しぃさんがキャラデリ・ツイ消しした理由に何か心当たりはありませんか?」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「え!?しぃパラキャラデリしたの?マジすか?」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「はい、一昨日のことですね」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「マジかー…あーでも最近体調不良やネットの回線不良がどうとか言ってたっスね。つい先日の月ドレアイベントにも来てなかったし」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「体調を崩してドラクエやめるならむしろ健全かもですね」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「うむ。しかしジャスティスさんの周りにはしぃさんとの共通フレも沢山いるはずなのにキャラデリに気が付かないとは…」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「いやオレ魚子のフレいっぱいいるんでwwww。しぃパラはセクシー系だけどガチってる所もあるんでちょっと派閥も違うっていうか」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「魚子でセクシー系って割と量産型タイプですね」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「確かに。Twitterのプレイべの集合写真を見てもどれがしぃさんなのかわからん」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「オレはしぃパラ見分けつきますよwwwこの色のちょっとどぎついっていうかwwwズレてるっていうかwww」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「ん?ダサいって事ですか?」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「うわwwww探偵さん毒舌っすねwwwwオレそんなこと言ってないですよーwwwやめてくださいよーwwww」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「自分のセンスのなさに気付かないで1年以上プレイべ通えるって逆にすごいですよね」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「そういう人もいっぱいいるから目立たないだけっしょwwいやでも毎月課金装備出るんで、それ買って身につけてればオッケー的な所もあるんでww」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「めっちゃ費用かかるんだなぁ」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「よし、聞けることは大体聞けたな。ジャスティスさん、貴重なお話ありがとうございました」

f:id:miyabi-game:20180623194501p:plainジャスティ

「うぃーーーっす」

 

f:id:miyabi-game:20180624171128j:plain

f:id:miyabi-game:20180623003501p:plainプク助

「あのジャスティスって人、しぃさんがキャラデリしたって知ってから悪く言うなんていけ好かない奴ですね」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「だが正直な意見が聞けたともいえる。おい、さっき言ったことは調べたか?」

f:id:miyabi-game:20180623003630p:plainプク助

「はい!ジャスティスが言ってたことを掘り下げておきました。彼が言ってたレロとは4月13日に実装された聖守護者の闘戦記のレギルラッソ&ローガストのことですね。強さが1~3まであって、3は遅れて4月23日に実装されたようです。強さに応じて報酬の羽根が1~3枚貰えて、それが30枚で月飾りなどの見た目系のアクセサリーと交換できるようです」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「さっき話に出ていた月ドレア大会の月とはその月飾りのことだな」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「そうです。ドラ10公式HPでも5月15日に聖守護者アクセのコーディネートを紹介しているようです↓」

f:id:miyabi-game:20180618020523j:image

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「それはずいぶんと気が早いな。実装からわずか一か月のエンドコンテンツの報酬だろ?バトルに興味のないドレア勢にはたまったもんじゃないだろうな」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「はい。でもしぃさんはガチ寄りなので問題なかったと思います。それでもイベントを欠席したのは気になりますが…。あと、しぃさんがTwitterや書置きメモで体調や回線の不調を訴えだしたのが5月10日からですね」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「よし、今回集めた情報をもとにいったん状況を整理しておこう」

 

-Ditective Mode-

Ditective Modeではこれまでの情報を整理しながら推理を組み立てていこう。ここでの推理によって今後の捜査の選択肢を増やすことも出来る。心して取り掛かれ。

 f:id:miyabi-game:20180623000510p:plain

ガチ寄りだったしぃさん・・・どうやらバトルに興味のないドレア勢からはしぃさんはガチ寄りだと思われていたようだ。プレイべ仲間の間でもバトルに興味ある・ない派がいて、しぃさんは常闇ルームのようなものに入っていたらしい。

 

プレイべのしぃさん・・・しぃさんの通っているプレイべはゲーム内の新装備や課金装備が追加されるタイミングで開かれている。毎回そこに出席するにはリアルマネーを含むかなりの出費が予想される。そして最近行われた月ドレア大会のアクセは新エンドコンテンツで毎日強敵を倒し続けないと手に入らないものだ。

どちらにせよ出席のハードルは低くはない。

 

体調・回線の不調・・・しぃさんが体調・回線の不調を訴え始めたのが5月10日。キャラデリの理由としては少し弱い気がする。本当にそれが理由なら心配してくれるフレンドやフォロワーに何も言わずに消えるのは不自然だ。それよりもこの日付、聖守護者実装からほぼ1か月後、そしてそのすぐ後に開催された月ドレア大会の欠席との関連性の方が重要かもしれない。

 

メンヘラ疑惑・・・V系好き、名前に小文字が入っている、体調不良を頻繁に訴えていることからメンヘラ感は否めない。ここら辺も今後考慮していった方が良さそうだ。

 

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「よし、ここまでのプロファイルをもとに調査を進めていこう」

f:id:miyabi-game:20180623000711p:plainプク助

「はいっ!かしこまり~」

  

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f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「ところで所長って、どうして探偵になろうと思ったんですか?」

f:id:miyabi-game:20180623005228p:plainみやび

「友人の紹介」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「・・・・・・」 

f:id:miyabi-game:20180624171458j:plain

 つづく

 

 

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miyabi-game.hatenablog.com

 

ドラテンミステリー みやび探偵の事件簿~FILE 1【消えた魚子】第一話

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私の名前はみやび。

アストルティアで探偵業を営んでいる。

探偵と言えば聞こえはいいが、仕事のほとんどは相方の浮気調査だの住宅村で行方不明になったペット探しだとかの地味なものばかりである。

 

そんな私のもとに珍しく古いフレンドから依頼の手紙が届いたのは5月も末、4.2のアップデートを目前に控えアストルティア中にゆったりと落ち着いた空気が流れている時期でのこと。

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手紙の内容はこうだ

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 f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「しぃさんか…懐かしいな…」

 

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~風の街アズラン~

 

f:id:miyabi-game:20180623154712j:plain

そして私は今、その依頼人の彼と待ち合わせをしている。

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まずは依頼人から詳しい話を聞いてみよう。

 

-Talk Profile-

Talk Profileでは相手との会話を有利に進めて事件解決への糸口をつかもう。時には相手を持ち上げたり、揺さぶりをかけるのもよいだろう。

 f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「お久しぶりです。今日はわざわざありがとうございます」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「さっそくですがしぃさんについて詳しく聞かせて下さい。私も昔何回か組んだだけであまり知らないもので」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「はい。僕と彼女はWiiからの発売日組で初期のころから強ボスなどを私から誘って遊んでいました」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「なるほど。しぃさんはいわゆる誘われ待ちという人種のようですね」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「間違いなくそうですね。誘うと喜んで来てくれるのですがあちらからの誘いは一度もなくて…。彼女はいつもストーリーなんかも一人でやってて」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「ボッチでもあった…と」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「完全にそうでしたね。でもずっとそういう状態で4年くらい遊んでいたので本人的にもそういうスタイルを良しとして楽しく遊んでいたと思っていたのですが」

f:id:miyabi-game:20180623000018p:plainみやび

「思っていた…と言うと?」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「はい。それが…1年ちょっと前くらいかな?急にドレアにハマったっぽくて、ドレア集会へ行ったり日誌や書置きメモにもそういった主張の強いものが増えていって…」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「そんなに変わったんですか?」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「はい、まるで人が変わったようでした。それまでもドレアなどは地味に楽しんでいたようですが、なんか急に派手になって、Twitterなんかも始めて交流もそっち関係の派手なものになっていって声も掛け辛くなっていったんですよね」

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「この1年程は疎遠になってたんですね。なるほど。何か事情があるとすればその期間に答えがありそうですね。わかりました、この依頼は責任をもって引き受けましょう」

f:id:miyabi-game:20180623155041p:plain依頼人

「ありがとう。よろしくお願いします」

 

f:id:miyabi-game:20180623154901j:plain

その後依頼人から昔の写真数枚と、まだ残っていたしぃさんのTwitterアカウントを教えてもらった。

 

私が知っている数年前のしぃさんは無法者や奇術師の服を着てタイガークローをしたりアポロンの斧をぶん回している姿しかなかった。

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しかしTwitterに投稿されたスクリーンショットの数々には私の知らないしぃさん・・・派手なドレアに身を包み、様々な集会に顔を出しては魚男やプクリポたちに囲まれてきらびやかなパーティーの中で輝いている。

そう…まるで娼婦のように。

 

f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「よし、いったんここまで手に入れた情報をもとに推理してみよう。」

 

-Ditective Mode-

Ditective Modeではこれまでの情報を整理しながら推理を組み立てていこう。ここでの推理によって今後の捜査の選択肢を増やすことも出来る。心して取り掛かれ。

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キャラデリの重み・・・しぃさんは発売日組でほぼ毎日インしていた。そしてこの1年半ほども充実したアストルティアライフを送っていたようだ。だが突然周囲にも広場やSNSにも何の前触れもなくキャラデリ。これはもうゲーム内での自殺と考えていい。

 

リアルとの関連性・・・ゲーム内でリアルのことを細かく話す人もいるが、彼女はそう言ったタイプではなさそうだ。依頼人や私ともそういう会話はしていなかったし、Twitterにもリアルの日常をスマホで撮影したような写真は一枚もなかった。

それと彼女自身中身が女性だと公言してはいるものの、誕生日やクリスマスもゲーム内で過ごしたというようなことがなかば自虐的に綴られている。

Twitterからは独身なのか主婦なのかはわからないが子供はいないようである。

ここまでゲームに依存していた彼女がリアルの事情で誰にも何も言わずにキャラデリするとは考えにくい。やはりゲーム内で何かあったと考えるのが妥当だろう。

 

派手になった時期・・・依頼人の話だと彼女が派手になっていったのは1年半程前とのこと。Twitterを始めた時期ともそれは一致している。

1年半前といえばバージョン3も後半に差し掛かる所で課金ショップのオシャレドレア装備が充実してきた時期とも重なるな…何か関連性があるのだろうか。

  

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f:id:miyabi-game:20180622235746p:plainみやび

「よし、ここまでのプロファイルをもとに調査を進めていこう。おいプク助!Twitterの魚拓を取っておいてくれ!」

f:id:miyabi-game:20180623000711p:plainプク助

「はいっ!かしこまり~」

彼は助手のプク助君。長年私をサポートしてくれている優秀なパートナーである。

 

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「所長、今回の事件では一体どんな展開が待っているのでしょう」

f:id:miyabi-game:20180623000113p:plainみやび

「おそらく…彼女が消えてしまった本当の理由は彼女にしかわからないだろう。しかしその足取りを辿ることによってこの事件の本質が姿をあらわすかもしれない。我々はただただ全力を尽くそう」

f:id:miyabi-game:20180623000746p:plainプク助

「ですね!」

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つづく

 

 

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ゲーム依存症は疾患!?

今日の朝日新聞デジタルのニュースによると世界保健機関(WHO)によってゲーム依存症が「ゲーム障害」として国際的に疾患として認められたらしいです。

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このブログでもネトゲ依存の記事がアップしたその日から一定の数が毎日読まれていて「関心のある人が結構多いんだな」くらいの認識でした。

 

miyabi-game.hatenablog.com

 実際いくつかの取材の申し込みも来ました。

私自身はオンラインゲームの『ドラゴンクエスト10』やソシャゲの『ツムツム』『ツムツムランド』で結構やばい状態になったこともあり、ほかのゲームブログではそのブログの管理人自身の依存症体験があまり語られてなかったような感じがしたので自分はちゃんと書いておかないとというような義務感が多少ありましたし、明らかな依存症っぽいゲーム配信者の放送を見ていても言い訳ばかりであまりに自覚のない人が多すぎると思いました。

「他人の趣味なんだから放っておけ」というのが正論だとは思いますが、自分が依存症だということに無自覚な状態でネットのゲーム記事の中で「依存症」というネガティヴなワードを目にして少し正気を取り戻したり、そういう状態に陥っている人の周りの家族や友人の偏見を少しでも緩和できればいいなという思いもあります。

今回のニュースやネットでの反応について個人的な感想を書いてみます。

 

いじめの原因になる?

Twitterでの反応で「こんな病名を付けたらゲームしてるだけでいじめられる子が増える」という意見があります。

いじめはどんな理由でも「いじめをする人間」と同じ数の「いじめられっ子」が生まれるので「増える」ってことはないとは思います。

でもたとえば小学生くらいの時って「貧乏」という理由でいじめられる子とかいましたよね。小学生ってあんまり自分の家と他人の家の経済の差ってそこまで細かくわからないでじゃないですか。あまりにボロい家に住んでたりしたらわかるけど。

私が子供の頃はボロい家や団地に住んでる子にすごく憧れていました。自分にないものへの憧れが芽生えやすい時期だと思うんですよ。

でも親に言われるわけです。「あの子は母子家庭で国からお金貰ってる」とか「あの家は父親がアル中だから行くな」とか。

それを聞いて学校でその子に「お前の父ちゃんアル中なん?」って無邪気に聞いてしまったりして始まるいじめもありますよね。

親のそういう考えって子供にすごく影響を与えると思うんです。親の持つ差別や偏見・無知もストレートに子供に影響するし、逆に妬みによってお金持ちの子がいじめられるパターンもあります。

私は同級生のお母さんがやっているピアノ教室に通っていたんですが、すごいお屋敷みたいなところでお父さんが代議士だったんですね。

で、ある日母親からその同級生の父親の不倫スキャンダルの記事を突然見せられてピアノ教室もやめさせられてしまいました。

その同級生もやはり親の影響で他の中流家庭以下の子を見下している感じがあったんですけど、そのスキャンダルの後は友達が一人もいない状態になっていました。

自業自得っぽいけど、その子自体は親の影響でそうなった被害者だとしか思えません。

全てにおいて偏見のない人間なんていませんが、親の持つ差別や嫉妬の意識をテレビや新聞などが後押しすることによって顕在化するパターンは非常に多いと思います。

この「漠然としたイメージの顕在化」が与える影響は多くの危険性をはらんでいます。

高校生の時の友人のお姉ちゃんがいわゆる「引きこもり」で、もうその時で10年くらい自分の部屋に引きこもってたんですが、部屋で何してるかっていうとWOWOWでずっとサッカーを見てたんです。Jリーグとか海外のやつとか一日中引きこもって見ていて、その同級生からすると「死ね!」って思ってたみたいですけど周りの私達から見ると「じゃあサッカー詳しいんだ。すごいね」くらいの感覚で。

これがゲームだったらイメージも大分悪くなるけどそこへ「病気」という言葉をテレビ等のマスコミで大々的にやることで事態は悪化する方向しかないですよね。

いじめも引きこもりも親や学校の偏見や無知に原因の比重が大きいような気がして内容がそこまで重要とは思えません。

「どんなことでも起こること」を世間的に特別偏見を持たれている対象に原因を擦り付けるのはスケープゴートのように思えます。

もちろん世界保健機関(WHO)がそのような理由で疾病認定したのではないとは思うけど、今のゲームの現状でそれをやったら他の様々な依存性の高いものも疾病認定しなくてはいけなくなるし、おそらくはそうしないでしょう。

 

ゲームに依存性はある?

国内で初めて専門外来を開いた、国立病院機構久里浜医療センターの樋口進院長は「公式な疾患になることで、ゲーム障害は本人の意志が弱いからではなく、治療が必要な病気だと理解してもらえるようになって欲しい」と話す。朝日新聞デジタル 2018年06月19日 05時14分)

これはとてもよくわかるんですがただし、飲酒同様、ゲームをする行為自体が問題とされたわけではない。とも書かれていて、これには全然納得できません。

今あるゲームのほとんどには危険性はありません。

昔から子供が一日中熱中してポケモンとかやっててもそれでどんな社会的な問題があったのでしょうか。ほとんどのゲームは他の遊びや趣味と同じです。

多くの人は大人になれば簡単にゲームを卒業できているし、趣味として続けていくにしても子供の頃のように集中力もそんなに続かないし家庭用のゲームなら普通にプレイしたら10~20時間でクリアできるものがほとんどでドラマを見るようなものです。

問題なのはオンラインゲームです。

今回のニュース記事にはスマートフォンなどのゲームのやり過ぎで日常生活に支障をきたすゲーム依存症と書かれていますが、今主流のほとんどのスマホのゲームはオンラインでつながっています。

私が数千時間依存していたゲームもオンラインゲームです。

じゃあオンラインゲームだけを取り締まればいいのか?というとそれも違う。

 

ネット掲示板に何か書き込んで反応が返ってきたらそれに返す。

雑談しながら配信している配信者に一日中張り付いてコメントを打ったり課金アイテムを送ったりする。

これらとオンラインゲームとの違いは?

多くのオンラインゲームは毎日の日課をこなして高得点を目指してネットの向こう側の人と競ったり、同じゲーム内の仲間とつながることによってプレイヤーをつなぎとめていますが、ここからオンライン要素を引いたらほとんどがクソゲーになります。

ゲーム自体には全く依存性がありません。もちろん人をできるだけ多く長くつなぎとめておくために様々な工夫が施されていますが、それらとそのゲームが持つ根本的なゲーム性とはあまり関係ないんですよ。

ゲームがもたらす快楽よりもオンラインがもたらす快楽の方が圧倒的に大きい。

私はオンラインゲームから抜け出した後に普通のゲームをやってみたんですが、ものすごく物足りなく感じて全然できませんでした。こういう「抜けきっていない状態」を体験することで初めて自分が依存症なのだと気が付きました。

それはブログが廃れてSNSが流行ったのと一緒で、一人で誰が見るかもわからないブログを書くよりもSNSで内輪ですぐに反応が返ってくる環境の方が居心地が良くて抜け出せなくなるわけです。

全てのオンラインゲームの依存性は他のオンラインサービスの依存性と全く同じです。

だからわざわざ「ゲーム」に限定してほしくありません。オンラインゲーム自体が他のオンラインサービスの一部であり、その他のほぼ全てのゲームはその中のどこにも当てはまらないのです。

ゲーム店に置いてあるゲームの9割は依存性のかけらもないし、その他の1割に関しても「そのゲーム特有の依存性」なんてありません。

これが「飲酒同様」とは笑わせてくれます。

オンラインサービスそのものが飲酒同様なのであって、一部のゲームには多少のアルコールが入っているというだけ。

最近Twitterが13歳未満のアカウントを凍結しましたが、それと全く同じことをオンラインゲームでやればいいだけ。

何故ゲームだけを疾病認定したのか、全く理解に苦しみますね。

 

 

twitter.com

 

 

 

バイオハザード7(PS4)

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バイオハザード

カプコン

2017年1月24日

PlayStation 4PlayStation VRXbox One、Steam

 

バイオハザード7 グロテスクVer.』クリア後の感想(ネタバレなし)です。

 

掛け値なしの傑作

感動しかない。

シリーズ物で「〇〇らしさ」なんて言うと古参の戯言だと一笑に付されるだろうけど今作における大胆なシステムの一新はVR用に開発されたことが好転、どこまで意識したかはわからないが1作目が与えた衝撃を全く新しい体験として私たちにもたらした。

バイオらしさなんて時代によって変わるもの。

初期の1~3が好きな人にとっては4からの路線はホラー要素が少なくて不満だったかもしれないけど、5のようにホラー要素があまりにも少ないと他のTPS・FPSとの差別化が図れず単なるシューティングゲーになると危惧する声も多かった。

いやそれでも国産のビッグタイトルという肩書を最大限に利用してオンラインゲームとして継続していく未来も全然ありだったはず。

度重なる「原点回帰」もキャラゲーとしての未来を着実に固めていたし。

『リベレーションズ』によるゲーム性の原点回帰の手ごたえのなさと『6』の失敗がこのような新生をもたらしたのだとしたら「全てが無駄じゃなかった」とファンなら思える。

 

恐怖再来

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『P.T.』のレベルデザイナーであるJordan Amaro氏の起用にVR対応の「REエンジン」によるフォトリアルな表現。

1人称視点による没入感に画面揺れをメニューから調整できる仕様。

1作目をはっきりと意識してると取れるところとして序盤に大きな建物に閉じ込められるシチュエーションがあるが、初期作よりも恐怖のバリエーションが多い。

むしろ序盤の家で既にこのゲーム性で出来る恐怖演出は全て出し切ってしまっていて後半では多少失速している印象を与えるがたいしたマイナス要因ではない。

とにかく序盤の家での恐怖は他のホラーゲームを圧倒している。

生活空間の不潔さという生理的嫌悪感や、頭のおかしい同居人(家族)という圧迫感。

これらはゲームの進化とフォトリアル・1人称視点がもたらしたホラーゲームとしては最先端の恐怖体験であり、手法やアイデアは映画などの引用ではあるがゲームとして最善の選択をしていて絶賛に値する。

終盤の敵の配置だけ適当な感じがして少し冷めるけど。

 

バイオ以外の何物でもない

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「らしさ」は大事。超大事。

ユーザーがシリーズものにいちゃもん付けるときに多く使われる言葉なのでネガティブな印象を持たれるけど、肝心なのは制作側がナンバリングを作る時に根幹に何を置いてるかが明確にわかることが大事。

それがたとえユーザー側の考える「らしさ」とかけ離れていたとしても説得力を持ってねじ伏せてほしい。

『4』も今回もそれが出来た。

1作目をプレイしている段階で『4』や『7』のようなものを誰が想像しただろうか。

私たちは全く予想できなかった未来を見せてもらっている。

そしてその感触はまごうことなきバイオハザードそのものだ。

公式に「サバイバルホラー」と謳っているバイオシリーズだが今作の「サバイバル」と「ホラー」のバランスは間違いなく1作目のそれだ。

タイプライターがある部屋での安堵感や廊下の角を曲がるときの緊張感など、1作目での体験を全く新しい表現で再演してくれているようだ。

先日開発が発表されたREエンジンによる『2』のリメイクにも期待したい。

『6』で「ゲームそのものがゾンビ化した」と批判されたバイオハザードだが『7』で再び新しい体を手に入れて復活したようだ。

素直に喜ばしいし、手が痛くなるほどの拍手を送りたい。

 

 

追加コンテンツ『Not A Hero』はシリーズおなじみクリス・レッドフィールドを操作する後日譚。

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普通にFPSとしておもしろい。

今後この路線でいくつかの駄作が作られることが予想されるが温かい目で見守りたい。

 

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