【前回までのあらすじ】フレンドの魚子「しぃ」の突然のキャラデリの真相を探るべく捜査に乗り出したみやびはドレア勢の魚男から多くの情報を聞き出すことに成功した。どうやら彼女は常闇ルームというものに所属していたらしい。更なる調査を進めるべく助手のプク助と共にまた一歩深い闇へと足を踏み入れていくのであった。
-Violence Mode-
前回までの捜査によってバイオレンスゲージが最大まで上がった!これにより任意のタイミングで2回だけViolence Modeを発動することが出来るようになった。Violence Modeを発動するとテンションを最大まで高めることが出来るので捜査対象を追い詰める時や何者かに襲われた時など、よく考えて有効的に使おう。
~みやび探偵事務所休憩室~
プク助
「所長~、バランスパスタ☆2を3割引きでどうですか~」
みやび
「毎度助かるよ」
プク助
「でもびっくりトマトが高くて困りますわぁ…あとふわふわ小麦も…」
!!!!!!
みやび
「うるせえなブタ野郎!」
プク助
「・・・・・・」
みやび
「今日の聞き込み、私はタクシーで行くからお前は先に行ってろ」
プク助
「はい…」
運転手
「お客さん、いい装備してますね」
みやび
「あ、どうも」
運転手
「オレもアストルティアでは結構無茶ばっかやっててねぇ。ダークキングの3人討伐とか。やったことある?あと聖守護者も最近ではモンスターだのミネアだの流行ってるけど肉入り4人PTしかオレは認めないね。この前も野良でさぁ」
みやび
「それがなんだっつうんだよ!」
運転手
「熱っ…うぐ…ぐぎぎ」
Violence Modeの効果が切れた。
~メギストリスの都~
プク助
「所長~」
みやび
「よし、それでは早速話を聞きに行こう」
我々は先日ジャスティスさんから教えてもらった、しぃさんが所属していたという常闇ルームのルム主であるキングカズマ(仮名)さんに話を聞くことにした。
-Talk Profile-
Talk Profileでは相手との会話を有利に進めて事件解決への糸口をつかもう。時には相手を持ち上げたり、揺さぶりをかけるのもよいだろう。
みやび
「はじめまして。しぃさんの事について今日はいくつかお話を伺えればと」
キングカズマ
「よろプクです!ぼくのことはカズって呼んでください~」
みやび
「それではカズさん、あなたとしぃさんとの関係からお聞かせください」
キングカズマ
「あい。ぼくとしぃちゃんとはプクリポ集会で知り合ったんです~。その後にぼくの常闇ルムに誘ったら入ってくれて。そこでルムメンみんなでがむばって一緒にわいわいバトルコムテンツで遊ぶようになって仲良しになったんです~」
みやび
「ルームでのしぃさんはどういう感じだったんですか?」
キングカズマ
「あい。しぃちゃんはとてもがむばり屋さんで、そんでどんな戦闘でも食事とかもケチらずにほむばってがむばってくれて日誌にも必ず「いいね!」付けてくれたり、とってもよい子でしたよ~」
みやび
「ではしぃさんのキャラデリの理由に何か心当たりはありませんか?」
キングカズマ
「え!?キャラデリ!?ほんとに!?」
みやび
「ええ、3日前のことです。Twitterのアカウントも昨日削除されたようです」
キングカズマ
「へぇ~、やめたんだ、完全に。ちょっとウケるw」
プク助
「え…」
みやび
「3日前以前のしぃさんに何か変わった様子などありませんでしたか?」
キングカズマ
「せやね。なんか書置きメモに言い訳ばっか書いてて若干うざかったかもw」
プク助
「ちょ…あんた一体…」
みやび
「まあまあまあ。どうどうどう。すみませんカズさん、書置きがうざいというのは?」
キングカズマ
「いやまあそれはみんな鍵垢でも…まあとにかく毎日インしてるくせに体調とか回線のせいにして誤魔化してるのがね」
みやび
「何を誤魔化してるっていうんですか?」
キングカズマ
「そりゃああんた、聖守護者でしょ。あの人強さⅢに勝てなくて、それから言い訳し始めたんだから」
プク助
「しぃさんはガチ勢だぞ!いい加減なこと言うな!」
キングカズマ
「は?wいやいやいやw笑わせんなよ。強さⅡでもお荷物だったんだからよぉ。イカで勘違いしちゃったんだろうね。常闇全部出荷された分際でさぁ。それを身の程もわきまえずに書置きで強敵コンテンツがんばってるアピールしちゃってて、正直目障りだったわ。まるすけ以下がしゃしゃってんじゃねえよって感じだわ」
プク助
「そ…そんな…あんまりだ…」
みやび
「ですがカズさん、ルームっていうのはみんなで練習して勝つという醍醐味もあるでしょ?しぃさんは練習をサボっていたって事なの?」
キングカズマ
「ちげーわ。下手くそなんだよ。聖守護者の話だけどな、うちら全員ミネア引いて2時間やったよ。もちろんその前に固定で練習もしたさ。でも勝てなかったんだよ。で、しぃがログアウトした後で残りの3人にキメラ入れたら一発勝利。モンスター以下なんだよあいつは。別にそれでもまだ誘うつもりだったぜ?でも書置きやTwitterで言い訳するのは駄目でしょ。それからはもう誘ってないわ」
みやび
「いやでも直接しぃさんがカズさんに何か嫌な事を言った訳ではないんですよね?」
キングカズマ
「それはないけど」
プク助
「しぃさんはそこまで深く考えてなかったんだよ。TwitterでもⅢに勝ったフォロワーに「おめでとう!」って必ず言ってるし。自分のことだけ考えてる人なら素直に他人を祝福できるはずがない!」
キングカズマ
「小さい探偵さんよぉ…そいつは逆だぜ」
プク助
「え?」
キングカズマ
「さっきの話な、ミネアで2時間やった後も4人でもっと練習する予定だったんだ。でもしぃだけソッコーでログアウト、その後で言い訳の書置き。Twitterで他人を祝いだしたのもその日以降のことだ。しかも誰彼構わず勝った人へはリプライで「私も今度連れてってください!」だの「いつでも誘ってください!」だとか言い始めた。自分からログアウトしたくせにその後勝った俺らには何も言わずに距離を置くようになった。そんな他の人に媚びてるあいつを見て俺は…怒りより悲しかったよ…。しぃはずっと誘われ待ちだったけど、いつからか人を選ぶようになった。プレイべでフレンドを増やすようになってからは自分を誘ってこないフレや弱いフレを切り捨てるようにもなったんだ。おかしな話だろ?誘われ待ちが他人を厳選するなんて…」
プク助
「あ…うう…」
キングカズマ
「もし今回聖守護者に勝ったとしてもいずれは同じ運命を辿っていただろうよ…しぃと最初にルーム仲間でレグナードを倒した時はみんなで大喜びしたさ…その思い出は忘れないよ。強敵コンテンツがしぃを変えた…それは確かだぜ。良い意味でも悪い意味でもな。俺に言えるのはこれくらいだ。」
もう誰も、それ以上言葉を紡ぐことが出来なかった。我々二人は無言のままキングカズマ氏に会釈をして岐路についた。プク助はずっと泣いていた。
みやび
「プク助…大丈夫か?」
プク助
「もう…平気です。でも所長、今回の事件…これでもう解決なんでしょうか…」
みやび
「そうだな…あとは今回までの情報をまとめて依頼人へ報告するだけだ」
プク助
「ですよね…あ、さっきカズさんが言っていた「まるすけ以下」という言葉ですが、調べてみたら強敵コンテンツにわざと負け続けることでブログのPVを稼いでいたまるすけ氏が5月13日に聖守護者の強さⅢを討伐したことによって、その日までに倒せなかったプレイヤーには「まるすけ以下のザコ」という不名誉なレッテルが貼られてしまったようです」
みやび
「なるほど。全てが繋がりそうだな。よし、今回までの情報をまとめてみよう」
-Ditective Mode-
Ditective Modeではこれまでの情報を整理しながら推理を組み立てていこう。ここでの推理によって今後の捜査の選択肢を増やすことも出来る。心して取り掛かれ。
これが最後のDitective Modeだ。これまでのしぃさんの足取りを時系列に沿って総括しよう。
1~4年目・・・ドラクエ10のサービス開始からWiiでプレイしていたしぃさん。基本的にはボッチだが一緒に遊べるフレンドは私を含めて少なからずいて、誘われればPTを組むというプレイスタイルを貫いていた。依頼人の話からするとマイペースにゲームを楽しんでいたようだ。
5年目~・・・それまでも興味のあったドレアに深くハマり込んでいったようだ。冒険日誌での交流も活発になりTwitterも始める。オシャレ課金装備なども欠かさず買い、積極的にプレイべに参加してフレンドを増やしていった。
ドレア勢としての面・・・しぃさんはドレア系のプレイべに足繁く通っていた。ルームにも入って楽しくやっていたようだがドレア勢の中でもバトル系ではガチ勢とエンジョイ勢に分かれていて、しぃさんはどちらにも顔を出していた。
ガチ勢としての面・・・バトル系のルームにも所属していたしぃさん。しかし戦闘に関してはあまり上手な方ではなかったようだ。悪気があってかどうかはわからないが元来誘われ待ちというプレイスタイルのせいか、自分を誘ってこない人や弱い人を切り捨てて強い人へすり寄っていったのが同じルームメイトたちの心証を害してしまった。
聖守護者と月ドレア大会・・・それまではある程度の線引きがされていたドレア勢とバトル勢だが、聖守護者の報酬がオシャレ装備だということによって状況はしぃさんにとって悪い方向へ傾いていった。一緒に戦って勝てなかったPTに見切りをつけてドレア勢に助けを求めるもTwitterを見る限りでは誘いはなかったようだ。
ドレア勢もバトル勢も共通のプレイべで知り合ったのだから彼らは基本全体的にどこかでつながっている。悪い噂はあっという間に広がるだろう。フレンドを身内だけで固めてしまったデメリット…結局彼女は聖守護者Ⅲを倒すことも月ドレア大会に出ることも叶わなかった。
ブロガーのまるすけ氏が聖守護者用のガチ装備を揃えた5月10日から体調・回線の不調を訴えはじめた。そしてまるすけ氏が聖守護者Ⅲを討伐したのが5月13日、公式で聖守護者ドレアが紹介されたのが5月15日。この時点でかなり追い詰められていたことが想像できる。15日以降Twitterでのつぶやきは途絶え、その1週間後に彼女は永遠にアストルティアから姿を消してしまった。
みやび
「一応これですべての説明はつきそうだ」
プク助
「しぃさん…もしもぼくがフレンドだったらいろいろ話を聞いてあげられたかもしれなかったと思うと…やりきれないです…」
みやび
「いやお前サブキャラだし、いつもログアウト表示だからすぐフレ切りされるだろ」
プク助
「・・・・・・」
つづく
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