2004年6月24日
セガは以前ソニックチームなどの開発子会社をいくつか抱えていて本作の開発もその子会社の一つであるスマイルビットによるものです。
初代サカつくを開発した辰野英志氏(退社時期不明)の後を引き継いだスマイルビットによる最後の作品がこの『プロサッカークラブをつくろう!’04』で、その後も据え置き機では現在までにPS2で数本とPS3で一本出ているだけで、現在遊べる据え置き機でのサカつくでは本作をベストに挙げる声も大きいようです。
スマイルビット解体後に発売されたものはゲームバランスや試合のムービーなどの出来が不評なようですが、本作が完璧にストレスのない作品かというとそうでもありません。
後で述べますが「序盤がハードすぎる」問題や「ロードが長い」など。
しかしサターンで発売された初期作品のファンを満足させるには十分なラインは超えていると言えるでしょう。やはりサカつくはおもしろいです。
今年のFIFAワールドカップではベスト16で日本代表は敗退。
ゲーマーにとっては9月に発売されるEAスポーツの公式サッカーゲームを待つばかりですが、中田英寿氏がかつて言った「代表はうまく盛り上がったんで、あとはJリーグをどうにか盛り上げて下さい」という言葉を思い出してサカつくを久々にやりたくなった人には今作がお薦めです。
次の大きな大会までサッカーゲームで盛り上がりましょう!!!(Jリーグも見よう!!!)
2004年はどんな年?
この2つの写真は取扱説明書の中のものです。
今回は4人の女性の中から秘書を一人選べるのですが全てオリジナルのキャラ・・・なのですがどう見ても上戸彩さんと松浦亜弥さんですよね。
2004年頃は広告の世界では『Wあやの時代』と言われていて上のお二方はCMの本数が20本とか30本とかで競っていたくらい売れっ子だったようです。
サッカーの世界の時代背景なども選手の名前とか見ると感慨深いのですが、こういった秘書の造形からも当時の流行なんかが見えておもしろいです。
これ以降のサカつくは実際の芸能人をそのまま使ったりもしているのですが、逆にギャランティやプロダクションの事情などが見え隠れして純粋に時代を反映させている感じはあまりしません。
実在の人物の起用といえば今作では解説・実況に八塚浩氏・木村和司氏・水沼貴史氏・反町康治氏・パンツェッタジローラモ氏が声で参加しています。
Jリーグのヒエラルキーももちろん当時を反映していて、ゲーム開始直後のディビジョン2では京都パープルサンガが大きな壁として立ちはだかります。
序盤を乗り越えよう
冒頭にも書きましたが、このゲームはとにかく序盤(1年目)がきついです。
色々なレビューを読んでみましたが、誰がやってもきついようです。
分厚い取扱説明書には序盤の乗り越え方など書いてないので、ゲームを始めた時はよくわからずに秘書の言う通りにやってみますよね?
ところがそれが大きな罠です。あっという間に資金が尽きてゲームオーバー。試合にも全然勝てないなんて事態にでもなればゲームを投げ出してもおかしくありません。
だからまず、秘書の言うことはいったん置いておいて資金運用はなるべく節約していきましょう。とくに広告費は1億円くらいに抑えてもよいかと思います。
あと、使わない(ステータスの低い)選手は1月中にさっさとクビ(自由契約)にします。
1年目はどうやら3-4-3のシステムが強いらしいのでそれに合った監督を雇います。
あとは外国人選手を一人だけ入れてJ2を戦い抜きましょう。
選手の状態を見ながら戦い続ければ昇格できるでしょう。
そうやって何とか1年間凌ぎ切ることによって自然にゲームのシステムを理解して2年目からは割と自由に経営できるようになると思います。
サカつく初心者の方にとってはチュートリアルが1年もあるように思えて辛そうに思うかもしれませんが、イベントがとにかく多いゲームで飽きずに楽しく学べるはずです。
サカつくは経営シミュレーションとして良くできたおもしろいゲームなのでサッカー好きの方はもちろんそうでない方でも十分楽しめる作品だと思います。
『プロサッカークラブをつくろう!’04』は今遊んでも十分楽しめるお薦めのゲームです!!!