ドラクエ10のバージョン4.3(2018年9月6日~12月4日)の感想です。
個人的にはたまに課金して写真撮ったりチームで釣りとかしてただけで、そこそこ楽しめたし何の不満もないのですが記録として書いておきます。
ストーリー
今回は3000年前のドワチャッカ大陸を舞台にしたものですが、今までのように過去のマップとの違いを楽しみにしていたのに、ほぼそのまんま使いまわしなのが残念でした。
再利用と呼べるようなものでもなくて、本当にそのまんま現在のマップを使っているので過去感がなかったです。
それに比べて街は無駄に広く、海外のRPGのようにNPCのセリフが専門的な用語で世界観を説明するのですが、そもそもマップやストーリー自体がそこまで作り込まれていない魅力に欠けるものなので全然頭に入ってきませんでした。ロボットのNPCも多く、みんなカタカナで話すので余計に煩わしかったです。
バージョン4全体のストーリーはちゃんと繋がっていて、ムービーもしっかり作り込まれているのに誘導にムラがありすぎると思います。
前回はテンポが良かったのに今回は本当に酷い。私のようにNPC全員に話しかけたり探索するような人は特に楽しめないかと。
たぶん攻略サイトとか見て無駄なくストレートに進めたほうが楽しめますね。
ドルボードレースGP
これは最高。
私がレースゲーム好きなのもありますが、マップに沢山の人が集まることが出来るMMOでこういった企画をなぜ今までやらなかったのか!と思うほど面白かったです。
カスタマイズなどの成長要素は全くないのですが、それでも十分楽しめました。他の用途で見慣れているマップを再利用して沢山の人と遊べる今回のようなコンテンツをこれからも期待したいです。これは経年劣化したMMOに新しく命を吹き込むアイデアとして大正解だったように思います。素晴らしい。
やはりもう、狭い空間の中に少ない人数で組んで何かするっていうのが辛くなってきているんですよね。普通に飽きたっていうのもあるし、最近のモンハンワールドやフォートナイトなどのオンラインゲームを通っていると尚更。
戦闘系に関しては防衛軍にもっとテコ入れしてほしいと個人的には思っています。
聖守護者の闘戦記第2弾
これは結構評判が良かったので挑戦しようとがんばってみましたが結局1回も戦えずに現在に至ります。
これ例えばまず前衛職でやってみたいと思ったら結構レアなベルトと装備が必要になります。前回と違って今回は準備に準備を重ねた人や特別運が良い人だけが挑戦を許されているようなコンテンツで。
私の場合は特にベルトを手に入れる為の邪神の宮殿が嫌いで、レア装備を手に入れる為のゼルメアにも全く行ったことがなかったので完全に詰みました。
それでもどうしても行きたくて、強さⅠだけでも戦いたくて元気チャージを貯めてはゼルメアに籠る日々。
「こんなに出ないのか...」と痛感しました。
フレンドに協力してもらったりして100回近く行ったのですが出ませんでした。
考えてみれば初期のエンドコンテンツであるコインボスにしても、お金がない人は行けなくて、普段金策を頑張っている人だけが行けるような仕様でした。
それをぶっ壊したのがりっきーだったんですけど、その後に出た常闇は獲得アイテムの価値と挑戦権の敷居を下げてボスの強さを上げるというコンテンツになっていました。
この常闇によってステータスの価値が所持金からPSや人脈といったものに変わっていき、それからさらに運要素を足して厳選していった結果が今回のスコルパイドなのだと思います。
私のようにお金だけ貯め込んでボス実装の時だけ課金するというプレイスタイルの人間はお払い箱となり、毎月ちゃんと邪神やゼルメアに通っている人の勝利なのでMMOの運営としては全く正しいと思うし、今回に限っては報酬も過去最高に要らないものなので「挑戦権のない不真面目な奴は黙ってろ」という正論を突き付けられたような気がします。
報酬なんていらない、4人で頑張って自分のPSの向上を実感しつつ達成感を得たい...そんな常闇ドリーマー達にとって今回のボスは神コンテンツなのだと思います。
人の減り方がエグい
上記したスコルパイドですが、そうは言ってもそこまで全体のプレイ人口から見れば行く人は少数派だと思っていたのですが、実際はそうでもなかったようで。
今までドラクエ10に寄生してコミュニティを広げていった人達の中ではコミュ人数1万超えの配信者も多く放送していたのですが、今回はそういう大手配信者の配信は少なく、そのかわりに小さなコミュニティが点在しているような状況でした。
そんな中でも配信とブログをやっているラグナさんがいち早く最強討伐したことによってブログランキング一位になるという事態に。
これはもう、ドラクエ10関連のブログを見ている層の関心の大半がエンドコンテンツを中心に動いているということですよね。
以前はフォロワーが1万人いようが普通のプレイヤーにとってはドラクエというビッグネームの陰に隠れてほとんど無名状態だったのが、今では2000人程度で有名人のような扱いになっています。
人口が減って先鋭化した小さな点に横の繋がりが出来て活性化しているように見えます。
人口が減ると多様性がなくなり皆が同じようなものを求める状態になるので、運営側もユーザーの望むものがわかりやすくなって商品としては作りやすくなるはず。
去年まではこういった層を無視して新規獲得に奔走しているように見えたのですが、今後どうなっていくのかが客観的に楽しみではあります。
しかしラグナさんのタイムラインを見てみると、スコルパイド討伐以降はほとんどドラクエ10配信はしていないようです。私のフレンド欄を見ても過去最高に過疎っています。
前回の聖守護者の時は文句を言って引退する人を何人か見たのですが、今回のこの静かにフェードアウトしていく感じはやはり報酬の弱さと多様性の喪失によるものなのではないかと個人的には思いますね。
いじめがエグい
まんまる堂さんというドラクエ10界隈でだけ有名なブロガーがいて、その嫁のすずめさんという人がいたんですけど、この人をドラクエ10のネット民総出で潰すという出来事がありました。
すずめさんはまあ余計なことを言いがちな人で、ドラクエ10で相方作ったり加工した自撮りをTwitterに載せたりと、他の主婦プレイヤーとそんなに変わらないようなただの「どこにでもいるようなちょっとアレな人」だったわけですが、夫が有名なブロガーで、相乗的に上がった知名度を利用して自分もブログを始めてしまったことによってロックオンされてしまったんですね。
まんまる堂というブログにはいつもかわいいイラストが載っていて、それも含めて人気があったのだと思うのですが、そのイラストを描いていたのがすずめさんで。
大体ドラクエ10関連の絵をネットに上げてる人の絵って、いわゆるオタクっぽい同人絵なんですけど、すずめさんの描くものにはそういった手馴れた人特有の臭みがないヘタウマみたいなやつだったんですね。すずめさんにしか描けないみたいな独特な個性もそんなにないんですけど、他のイラストの中にあると非常に目立つし親しみやすいものでした。
アルビノ的な悪目立ちと同族嫌悪によって絵描きオタク界隈からも最初からよく思われていなかったと思うんですけど、それに加えて夫の知名度を利用して金稼ぎしようとしているということで、もうあとはすずめさんが何かやらかし待ちみたいな状態になって。
ドラクエ10のネット民の多くは炎上とかをまだ面白いと思っていて、面白いイジリ方も出来ないのに常にターゲットを探して水族館のイワシみたいに回遊しています。
昔のニコ生の雑談放送みたいで懐かしいですけどね。でもそれなりに人気のある配信者でもちゃんと信頼関係を築いた上でイジったりしてるわけで。
イジること自体は全く面白くないんだけどリアリティショーのような悪趣味でやっているんでしょうね。子供なんかが見様見真似で友達にプロレスの技かけて大怪我させたら面白いも何も大問題ですけど、そういうことがわかってない人たちがいっぱいいて、しかもみんな結構いい大人っていうのが痛々しいです。
そもそもイジって良い案件なのかが疑問です。
この一件は結局「ネットをやっちゃいけない人がやった結果、当然のことが起きた」だけなんですけど、ブログやTwitterなどでキャラ名を晒している人にとっては逆にこういったいじめに加担する人間だということが晒されてしまう結果になってしまった訳で、実害を訴えている人もいますが自分がすずめさんにしたことが跳ね返って来ているだけの場合がほとんどのように見えました。
普段は「ただの趣味です」みたいな無関心を装って活動している人達の嫉妬や情念、業のようなものが露見していった非常に興味深い出来事でした。
この炎上の結末は、すずめさんのドラクエ内での相方の娘(と思われるアカウント)が出てきて5ちゃんねる民がみんなで焚き付けるというどうでもいい感じの終わり方でした。
上の方で「フォロワー2000人程度で有名人」と書きましたが、正確にはロックオンの射程に入ったということで、一度目を付けられたら過去の行いから根掘り葉掘り掘り起こされてとことん追い詰められる資格を得たということで、怖いですね。
人が多い時期にはこういった派閥や事件も小さすぎて気にならなかったんですけど、今ではまるで一つのコンテンツのように一人のプレイヤーを消費して使い捨てることを楽しみにしている層が一定数いて、それが決して少数派ではなくなってきているという。
人が少ないのも実際は課金者が減ったというよりは一人一人のイン時間が減っただけだと思うので、明日のバージョンアップでどれだけ人が戻ってくるのかに注目したいと思います。