2018年に買ったPS4の新作ゲームは13本。
良かったと思う順番に並べ、簡単なレビューも書いてみました!
最高傑作。
このゲームを的確に表す言葉がまだ見つからない。かつては映画こそが総合芸術であったのに、RDR2はそれを乗り越えようとした。そしてそれはある程度うまくいっているように見える。比べるものがないから批評の刃が欠ける。ゲーム自体に批評性があり、ゲーマーごときの駄文では追いつけないのだ。このゲームの中には確かに1980年代のアメリカが存在し、我々はその中で翻弄されるしかない。別の人生をシミュレートするという堕落的な側面はRDRにインスパイアされた人気ドラマ『ウエストワールド』の中でも言及されている。一度プレイしただけではほんの断片しかこのゲームを理解できないだろう。ロックスターの核の部分がむき出しのアナーキーで繊細な世界。
2.デトロイト・ビカム・ヒューマン
クアンティック・ドリームの、不評だった要素を進化させる根気と思想が結実していく様を見てきた感慨深さ。未消化感はまだまだ進化しそうな期待感に変わる。
ストーリー重視のように見えて実は凄くインタラクティブ性が高く、それが設定や世界観を支えているという「ゲームにおける物語の提示」のお手本のような作品。
グラフィックの進化による退廃的で無機質な美の中で人間性に葛藤するアンドロイドが獲得するもの...ブレードランナーから続くサイバーパンクのゲーム的解釈としてもトップレベルの傑作。
3.モンスターハンター・ワールド
ガラパゴスからの脱出。再構築・再解釈における取捨選択は世界標準を見事にとらえてシリーズに新しい息吹を吹き込んだ。後半の息切れ感はあるものの次回作への期待は膨らむ。無料ダウンロードコンテンツのサービスもこれまでに考えられなかったほどに好感触。ライト層が長く遊べる配慮もあり、完全な新生を遂げた。
4.ファークライ3 クラシック・エディション
ゲームやってる奴なんて全員臆病なクソ野郎だ!でもそれを作ってる俺らの方が狂ってるぜ!お前らはどうしてPTSDにならないんだ?じゃあ主人公に地獄を見せてやるよ!勝手に殺しあえよ!まともなキャラなんか一人も作らねえからな!…という開発者の気概が最高潮に達した大傑作の完全版。
5.ジャッジアイズ 死神の遺言
長年育ててきたオリジナルキャラの存在感を颯爽と超えていく木村拓哉のスター性。アップデートされて洗練されていく神室町の景色がまた違う顔を見せる。主流から解放されたストーリーは生き生きと新しい歴史を紡ぎ、その一方で洗練されたゲームデザインが土台を支える。傑作。
6.ファークライ5
アメリカの田舎をドライブし、釣りや狩りを楽んでいるうちに主題を見失いそうになってしまう。それ程ゲーム自体が良く出来すぎていてファークライの持つ先鋭的かつ前衛的な主題が見えにくくなっているのも確か。レジスタンスや動物の仲間とのコミュニケーションも作り込まれていてほのぼのしてしまう。それぞれの部分部分が個別に優秀すぎて全体の焦点がぼやけてしまっているのが残念だが傑作であることに変わりはない。
7.ライフイズストレンジ ビフォア ザ ストーム
前作の前日談。完全な一本道どころか前作で知ってしまった事実は何も変えることが出来ない。プレイヤーが何をしようが「知っている未来」へ突き進んで終わる。動かせはするが決して触れることが出来ないティーンエイジャーたちの青春は無垢で残酷。
8.シェンムーⅠ&Ⅱ
奇しくもRDR2発売の年に再発されたシェンムー。日本だけ売り上げの低いRDR2と同じ道を辿り日本のゲーマーにクソゲーの烙印を押されたシェンムー。鈴木裕のビジョンに時代はまだ追いついていない。それでも今このゲームを見直すには絶好のタイミングであることには違いない。名作は色褪せない。
9.北斗が如く
SEGAの新人チームによる如く派生作品。ケンシロウの声が桐生一馬なだけでストーリーもオリジナルという完全に企画倒れな迷作。それにしてはがんばっている部分が多く見られて惜しいと感じる所があるだけに残念。名越さんが原作を全く知らなかったりDLCも適当だったりする割には自信満々だったのが謎。得体が知れない。
10.探偵 神宮寺三郎 プリズム・オブ・アイズ
いつも通りの神宮寺...のはずが肝心のUI含むデザインが酷く丁寧さに欠ける部分も。話もオリジナル部分のボリュームが少なく印象が弱い。おまけのレベルをはるかに超えた大量の過去作リメイクにも困惑。DS時代の話はおもしろかったが、それはあくまでガラケーやDSのサイズに合った話であって、PS4でプレイするのはさすがにつらいものがある。...というのはなんとなくわかっていたが、ただ単にシリーズのファンなので買った。
11.絶体絶命都市4Plus
ファンにとっては実に8年の歳月を待ち焦がれたシリーズ続編。
前作『巨影都市』からの大幅なグレードダウンは否めない。ファンにとっても何かと消化不良な後味の悪さを感じさせる結果に。良さはもちろん、愛すべき部分も多くあるのだが...それだけではもうダメなのかもしれない。ボリューム不足が欠点を際立たせてしまっているのが残念。
13.ザ クワイエットマン
音声なしの配信から一週間で音声アリを配信するという全く新しい試み。だがストーリーが陳腐で音声があってもよくわからない。伝えたいものがないものを作品とは呼べない。宣伝も足りず商品としても弱く、早急に歴史の彼方に消えていくことだろう。だが私がこのブログをやめるまでは語り継いでいきたい...そう思わせる何かはあった...ような気がしなくもない。
13.ドラゴンクエストビルダーズ2
発売日に買ったのに全く遊べない不良品(最初のパッチが一週間後)。こういうものは評価しちゃいけない。
子供たちに販売促進してクリスマスに売りつけるというテロ行為。その光景はまるでゲルショッカーの戦闘員育成教室のようである。
人喰い鮫がいるのに観光シーズンだからといって海開きを決行した『ジョーズ』の市長と何ら変わらない。
ちゃんとプレイできるようになったら作品としての感想は書くが今現在はゲーム未満のゴミでしかない。マジでふざけるんじゃねえよ...と、私は言いたい。
以上、全13作品の紹介でした。
ほぼ全て発売日に購入しました。振り返ってみるとどれも魅力的で素晴らしい作品だと思います。最後の以外は。
今年の収穫としては『ファークライ3』に出会えたことが大きかったです。オープンワールドゲームが好きなのに見逃していました。本当にすごい作品。
『RDR2』『デトロイト』『ビフォアザストーム』『絶体絶命都市4』など、数年前から楽しみにしていたゲームがたくさん発売された年でもありました。
時間がなくてやりたくてもやれなかったのは『コナン アウトキャスト』『スパイダーマン』あたりですね。
2019年もまた多くの素晴らしい作品と出会えることを楽しみにしています!!