みやび通信

好きなゲームについて色々書いていきます。たま~に攻略記事あり。

ゲーム依存症は疾患!?

今日の朝日新聞デジタルのニュースによると世界保健機関(WHO)によってゲーム依存症が「ゲーム障害」として国際的に疾患として認められたらしいです。

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このブログでもネトゲ依存の記事がアップしたその日から一定の数が毎日読まれていて「関心のある人が結構多いんだな」くらいの認識でした。

 

miyabi-game.hatenablog.com

 実際いくつかの取材の申し込みも来ました。

私自身はオンラインゲームの『ドラゴンクエスト10』やソシャゲの『ツムツム』『ツムツムランド』で結構やばい状態になったこともあり、ほかのゲームブログではそのブログの管理人自身の依存症体験があまり語られてなかったような感じがしたので自分はちゃんと書いておかないとというような義務感が多少ありましたし、明らかな依存症っぽいゲーム配信者の放送を見ていても言い訳ばかりであまりに自覚のない人が多すぎると思いました。

「他人の趣味なんだから放っておけ」というのが正論だとは思いますが、自分が依存症だということに無自覚な状態でネットのゲーム記事の中で「依存症」というネガティヴなワードを目にして少し正気を取り戻したり、そういう状態に陥っている人の周りの家族や友人の偏見を少しでも緩和できればいいなという思いもあります。

今回のニュースやネットでの反応について個人的な感想を書いてみます。

 

いじめの原因になる?

Twitterでの反応で「こんな病名を付けたらゲームしてるだけでいじめられる子が増える」という意見があります。

いじめはどんな理由でも「いじめをする人間」と同じ数の「いじめられっ子」が生まれるので「増える」ってことはないとは思います。

でもたとえば小学生くらいの時って「貧乏」という理由でいじめられる子とかいましたよね。小学生ってあんまり自分の家と他人の家の経済の差ってそこまで細かくわからないでじゃないですか。あまりにボロい家に住んでたりしたらわかるけど。

私が子供の頃はボロい家や団地に住んでる子にすごく憧れていました。自分にないものへの憧れが芽生えやすい時期だと思うんですよ。

でも親に言われるわけです。「あの子は母子家庭で国からお金貰ってる」とか「あの家は父親がアル中だから行くな」とか。

それを聞いて学校でその子に「お前の父ちゃんアル中なん?」って無邪気に聞いてしまったりして始まるいじめもありますよね。

親のそういう考えって子供にすごく影響を与えると思うんです。親の持つ差別や偏見・無知もストレートに子供に影響するし、逆に妬みによってお金持ちの子がいじめられるパターンもあります。

私は同級生のお母さんがやっているピアノ教室に通っていたんですが、すごいお屋敷みたいなところでお父さんが代議士だったんですね。

で、ある日母親からその同級生の父親の不倫スキャンダルの記事を突然見せられてピアノ教室もやめさせられてしまいました。

その同級生もやはり親の影響で他の中流家庭以下の子を見下している感じがあったんですけど、そのスキャンダルの後は友達が一人もいない状態になっていました。

自業自得っぽいけど、その子自体は親の影響でそうなった被害者だとしか思えません。

全てにおいて偏見のない人間なんていませんが、親の持つ差別や嫉妬の意識をテレビや新聞などが後押しすることによって顕在化するパターンは非常に多いと思います。

この「漠然としたイメージの顕在化」が与える影響は多くの危険性をはらんでいます。

高校生の時の友人のお姉ちゃんがいわゆる「引きこもり」で、もうその時で10年くらい自分の部屋に引きこもってたんですが、部屋で何してるかっていうとWOWOWでずっとサッカーを見てたんです。Jリーグとか海外のやつとか一日中引きこもって見ていて、その同級生からすると「死ね!」って思ってたみたいですけど周りの私達から見ると「じゃあサッカー詳しいんだ。すごいね」くらいの感覚で。

これがゲームだったらイメージも大分悪くなるけどそこへ「病気」という言葉をテレビ等のマスコミで大々的にやることで事態は悪化する方向しかないですよね。

いじめも引きこもりも親や学校の偏見や無知に原因の比重が大きいような気がして内容がそこまで重要とは思えません。

「どんなことでも起こること」を世間的に特別偏見を持たれている対象に原因を擦り付けるのはスケープゴートのように思えます。

もちろん世界保健機関(WHO)がそのような理由で疾病認定したのではないとは思うけど、今のゲームの現状でそれをやったら他の様々な依存性の高いものも疾病認定しなくてはいけなくなるし、おそらくはそうしないでしょう。

 

ゲームに依存性はある?

国内で初めて専門外来を開いた、国立病院機構久里浜医療センターの樋口進院長は「公式な疾患になることで、ゲーム障害は本人の意志が弱いからではなく、治療が必要な病気だと理解してもらえるようになって欲しい」と話す。朝日新聞デジタル 2018年06月19日 05時14分)

これはとてもよくわかるんですがただし、飲酒同様、ゲームをする行為自体が問題とされたわけではない。とも書かれていて、これには全然納得できません。

今あるゲームのほとんどには危険性はありません。

昔から子供が一日中熱中してポケモンとかやっててもそれでどんな社会的な問題があったのでしょうか。ほとんどのゲームは他の遊びや趣味と同じです。

多くの人は大人になれば簡単にゲームを卒業できているし、趣味として続けていくにしても子供の頃のように集中力もそんなに続かないし家庭用のゲームなら普通にプレイしたら10~20時間でクリアできるものがほとんどでドラマを見るようなものです。

問題なのはオンラインゲームです。

今回のニュース記事にはスマートフォンなどのゲームのやり過ぎで日常生活に支障をきたすゲーム依存症と書かれていますが、今主流のほとんどのスマホのゲームはオンラインでつながっています。

私が数千時間依存していたゲームもオンラインゲームです。

じゃあオンラインゲームだけを取り締まればいいのか?というとそれも違う。

 

ネット掲示板に何か書き込んで反応が返ってきたらそれに返す。

雑談しながら配信している配信者に一日中張り付いてコメントを打ったり課金アイテムを送ったりする。

これらとオンラインゲームとの違いは?

多くのオンラインゲームは毎日の日課をこなして高得点を目指してネットの向こう側の人と競ったり、同じゲーム内の仲間とつながることによってプレイヤーをつなぎとめていますが、ここからオンライン要素を引いたらほとんどがクソゲーになります。

ゲーム自体には全く依存性がありません。もちろん人をできるだけ多く長くつなぎとめておくために様々な工夫が施されていますが、それらとそのゲームが持つ根本的なゲーム性とはあまり関係ないんですよ。

ゲームがもたらす快楽よりもオンラインがもたらす快楽の方が圧倒的に大きい。

私はオンラインゲームから抜け出した後に普通のゲームをやってみたんですが、ものすごく物足りなく感じて全然できませんでした。こういう「抜けきっていない状態」を体験することで初めて自分が依存症なのだと気が付きました。

それはブログが廃れてSNSが流行ったのと一緒で、一人で誰が見るかもわからないブログを書くよりもSNSで内輪ですぐに反応が返ってくる環境の方が居心地が良くて抜け出せなくなるわけです。

全てのオンラインゲームの依存性は他のオンラインサービスの依存性と全く同じです。

だからわざわざ「ゲーム」に限定してほしくありません。オンラインゲーム自体が他のオンラインサービスの一部であり、その他のほぼ全てのゲームはその中のどこにも当てはまらないのです。

ゲーム店に置いてあるゲームの9割は依存性のかけらもないし、その他の1割に関しても「そのゲーム特有の依存性」なんてありません。

これが「飲酒同様」とは笑わせてくれます。

オンラインサービスそのものが飲酒同様なのであって、一部のゲームには多少のアルコールが入っているというだけ。

最近Twitterが13歳未満のアカウントを凍結しましたが、それと全く同じことをオンラインゲームでやればいいだけ。

何故ゲームだけを疾病認定したのか、全く理解に苦しみますね。

 

 

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