みやび通信

好きなゲームについて色々書いていきます。たま~に攻略記事あり。

アンダーテール(PS4)

 

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アンダーテール

2015年9月15日  

トビー・フォックス

Nintendo SwitchPlayStation 4PlayStation Vita、 Microsoft WindowsMac OSLinux

 

中学生くらいの頃って未知のものに対するアンテナがすごくて、私の場合はわりと新宿や渋谷に簡単にアクセスできる環境だったこともあって趣味的にマイナーな方向へ沼のようにどっぷり浸かれたんですよね。

 

まだ渋谷にシスコもジャズ館もあったので海外のアンダーグラウンドのレコードから元ネタまで手に入ったし、ギリギリ古い映画館も残っていてリバイバルや自主映画も沢山観れたし古書なんかも集めていました。

 

でも学校ではみんなJ-pop聴いたりテレビ見たりしてるわけで、ちょっと危機感もあったわけです。

雑誌なんかで定期的に見るフレーズがあって、それは「売れているものには何かしら良いところがある。だから売れているのだ」みたいなやつです。

この言葉が頭に引っかかって根拠もなく「そうなんだろうな」と思っていました。

なんでそう思っちゃったかって言うと、自分のような趣味を持っている大人が持っている選民意識が嫌いだったんですよね。

だから無理してミスチルとか買って聴いて少しも良いと思えない自分に悶絶したりしていました。テレビもつまんないし。

でもミスチル好きな友達は優しくて思いやりがあって、ミスチルを好きになれない自分はダメ人間なんじゃないかとか思ったりもして。

このまま大人になると知識・教養を権威としてその友達のような人間を見下すようなヤバい奴になるんじゃないかという危機感。

 

20歳くらいになると色んな人たちに会ったりして考え方がかなり変わりました。

選民意識を振りかざすような人はもともとそういう性格の人間で、知識はやはり人の価値観に多様性を与えるので無いよりは有ったほうがいいし、自分の趣味の方向性は少なくとも自分自身には正解だったし当時の悩みも「あの時悩んでおいてよかった」と思えました。

大学進学などで東京へ出てきてからサブカルチャーに浸ってイキってる人を見ていると心底助かったというような気持ちになりました。

 

で、アンダーテールの話なんですが。

 

このゲームはもう日本語版が出る前から評判がすごかったんですよ。

どこがどうとか具体的な話はあんまり耳にしなかったんですが「若い子に大人気」とか「絵がかわいい」とかです。

インディーゲームで若い人に人気があるならきっと良いものなんだろう、是非やってみたいと思い購入したわけです。

 

RPGメタフィクションみたいな感じなんだけどいちいち凝っていて、その割にはゲームバランスが良くて結構楽しめました。

でも、そのくらいなんですよ。

王道のゲームしかやってこなかった人にはメタフィクション自体が新鮮に感じるだろうし善人ルートと悪人ルートみたいな分岐も楽しめるんだと思います。

だからこのゲームを楽しめる若い人がすごくうらやましいです。

そういった仕掛けを楽しめないと若干退屈に感じるゲームでした。

いい大人が無理して絶賛するものじゃないと思いますよ。

だからこのゲームについて書くこともないなぁと思っていました。実際プレイしたのは去年ですし。

 

何で書こうかと思ったかって言うと、いろんな配信や掲示板などで突然「アンダーテールは最高だ!」みたいな荒らしっていうか、空気も文脈も読めない信者みたいな人たちが未だに後を絶たなくて「???」という感じになって。

もしかして自分が何か見落としてたのかな?と思ってレビューとか漁ってみたんです。

でもやっぱり、このゲームのどういうところが面白いとか画期的だとかの具体的で説得力のある評価が見つからなくって。

結局なんか「ゲーム愛!!」みたいなことになっていて。

「ゲーム愛があればアンダーテールの良さは何も言わなくてもわかるはず!」「アンダーテールの良さがわからない奴はゲーム愛がない!」みたいな、批判する人へ対する人格否定が目立つ印象を受けました。

これと同じような現象が今年テレビで映画『君の名は。』が放映された時にも起こっていたんですよ。

私自身アンダーテール同様『君の名は。』は全然面白いとは思わなかったんですが、でもアンダーテールと違って『君の名は。』のほうがいろんな角度からの評価があって納得は出来たんですよね。

君の名は。』がアニメ業界に与えた影響とか、新海誠監督のフィルモグラフィーから今作が出来た必然性を読み解いたりだとか、作品の中身に興味が持てなくても多方向からの評価に説得力を持たせる価値のある作品だということは伝わりました。

 

だからアンダーテールの良さも「愛」とか「考察(妄想)」だけで説得するのは難しいんですよ。

ネットを見るとアニメ好きな人とかはすごい攻撃的な感じがして、それは一部のゲームファンにもいて、だから私なんかは怖くてこんな過疎ブログで独り言を言って逃げているわけなんですが。

 

冒頭に自分の中学生時代の話を書いたのは「世の中にはいろんな人がいる」っていう、ただそれだけのことを言いたかったんですけど、そこを頭に入れとかないで他人に自分を肯定させることって不可能だと思うんですよ。

もちろん、どんな方法でも万人に好かれることなんてできないし。

でも、好きなものがあって、それを人に伝える場合は「自分にとってどう重要か」ということくらいは書いてほしい。

他人の批判に対抗するならなおさら。

評論家じゃないんだから難しい分析とかはいらないけど、素直にどう思ったかすらも書けないで「ゲーム愛」に逃げるのはダメだよ。

「私は〇〇が好き!みんなも〇〇好きだよね!」みたいなことはTwitterとかで有名な作品やキャラクターに寄生していれば好きな人の絶対数が多いわけだから批判なんて数の暴力で潰せるわけですけど、インディーゲームのようなマイナーな作品では「どこが好きか」をある程度ちゃんと伝えないとダメだと思う。

それが出来ないなら書かなくていい。

 

好きな作品を批判されるのが嫌ならメジャーな作品だけに寄生して、批判は取り巻きのキチガイ信者に潰してもらいなよ。

 

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 アンダーテールは良作だと思うけど大人がわかったふりして褒めるようなものでもないと思います。

アンダーテールのビジュアルや音楽は自分が好きな作品を誰にもわかってもらえなくて、伝える手段すら思いつかなかった中学生時代を思い出させてくれました。

ありがとう。

 

 

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