4月12日に新しいエンドコンテンツ『聖守護者の闘戦記』が実装され、それまでおとなしかったYouTubeやニコニコ生放送のドラクエ10配信が盛り上がっていたので私も久々に課金して挑戦してみました!!
新しいバトル
敵の通常攻撃が即死級ということに加えて重さで押し勝ちもできない、おまけにほぼ2匹同時に動き出すことからプレイヤーは死を免れることが出来ず僧侶による天使・聖女や世界樹の葉などで蘇生のリレーを余儀なくされます。
このことから一部のプレイヤーからは「即死ゾンビゲー」「理不尽」などと批判を浴びていますが、ドラクエ10の歴史の中で即死ゾンビゲーはたびたびあったスタイルです。っていうか即死ゾンビゲーと相撲ゲーの2種類しかないんじゃないかと思うくらい戦闘のバリエーションは少ないと思います。
私がよく遊んでいたバージョン2の頃にも即死ゾンビゲーは存在していました。
コインボスの強バージョンやピラミッド上層などではよく魔魔僧僧というPT構成が見られました。
要するに、魔法使いが脳死状態で魔法を撃ちまくって僧侶が天使や聖女をしながら魔法使いを生き返らせていくというやり方です。
当時の私はそのあまりのつまらなさに落胆し、その構成で行くことはありませんでした。
実際それらのボスも簡単なタゲ判断や補助職の特技などを有効に使うことによって倒すこともできるのですが全くと言っていいほど流行りませんでした。
流行らなかった理由の一つに、それらのコンテンツの報酬が必須アクセで周回前提であるため野良で事故らない構成のほうに皆行ってしまったというのがあります。
経済的にもまだまだ全体的なプレイヤーの所持金も少なかったので同じ装備でいろいろなコンテンツに行ける構成が流行るのも仕方なかったんですよね。
耐性なしの攻魔盛りの魔法使い装備だけでどこでも行けた時代。
魔法戦士や道具使いを入れれば3分で終わる戦闘を皆が好んで魔魔僧僧で10分以上かけて即死ゾンビゲーしてたんですよ・・・。
補助職を入れた戦略が流行らなかったもう一つの理由が時間制限です。
魔法の迷宮には40分の時間制限がありますが、基本的にどのボスのHPもそこまで高く設定されてないので時間はあんまり気にして戦う必要はありませんでした。
しかし聖守護者の闘戦記の20分という時間制限が以前の魔魔僧僧構成では対応できなくなりバフなしで火力を出せるキラーパンサーや天地雷鳴士の特技が活躍し、PT全員がそれなりの判断力を持って行動しないと時間が足りなくなる敵HPの高さが戦闘に緊張感を持たせることに成功しているように思います。
いろいろな武器やアクセを試したりして生存率と火力のバランスを取っていく作業は戦略的でとても面白かったです。
懸念するところ
私は今年全くドラクエ10をやっていなかったのですが準備を含めて約1週間で強さⅢを討伐することが出来ました。ちなみに一緒に倒したフレンドは今年3日しかドラクエやってません。
私が倒せた勝因としては、たまたま良アクセ(ベルト)を持っていたということ。
バージョン3をほぼ丸々休止していたので邪心の宮殿へは片手で数えるほどしか行ったことがありませんでした。
だから手に入れたベルトもよくわからずに全部取ってあって、その中にたまたま今回のコンテンツに適したものがあったんです。
あとは、以前にアストルティア防衛軍の攻略記事を書くときに天地雷鳴士のレベル上げと宝珠集めも終わっていました。
あの時は全く使い物にならずに記事にもできなかったのですが今回のコンテンツに準備万端な状態で待機していてくれて即戦力になりました。
私がもしも毎月課金プレイヤーだったら爪装備時雷13のベルトなんて使い道を見出せず捨ててしまっていたと思います。
現在まだ倒せていないフレンド達が邪心の宮殿や王家の迷宮を周回しているのを見ると、さすがにバランスとしてどうかという思いが少しします。
良アクセで多少優位になるのはいいのですが、必須にするには敷居が高いのでは・・・。
とはいっても現在主流の構成以外でも活路を見出せる場合もあるのでなんともいえません。
PT選びの重要性
今回なかなか天地雷鳴士以外のこれといったテンプレ構成や攻略が定着しない理由に「PTメンバーに合わせた臨機応変な対応」が求められていることが考えられます。
人気の攻略サイトでは占い師が良いとか、すばやさを上げるなどの記事がプレイヤーに多大な影響を与えていますが、誰もがこれをまねたところで使いこなせる種類の情報ではありません。
今までのボスの場合は敵のターン(エンド・押し)が10秒以上に設定されていたために誰でもある程度の動きが出来る設定で攻略法をトレースできていたのに対して、今回のボスは相撲による時間稼ぎも出来ず敵のターンも2体連続して襲ってくるため、自分のPTの一人一人の技量と照らし合わせて攻略を煮詰めていく必要があります。
コマンドを選ぶのが遅い人がすばやさを上げたり、今まで占い師をやったことのない人が攻略記事のデッキをトレースしたところで勝率を上げることはできないでしょう。
全体を俯瞰して調整できるPTリーダーがいたり、毎戦闘ごとに話し合えるようなPTならば簡単に勝てるかと思います。
今回キメラを入れた構成が流行っているのも、実際は僧侶のほうが有能なのに、有能な僧侶を確保する手間を省けるということが戦闘におけるデメリットを上回っている一例かと。
今回はキラーパンサーの活躍やミネアのタロット効果による火力増幅など、数多くの選択肢が提示されているので、おそらくどんなパーティーであっても上に書いたような「勝ちに行くスタイル」さえ取れば短時間で攻略可能なボスになっています。
それが出来ないのは、まだ挑戦するレベルに達してない人をPTに加えたり、自分のスペックを把握できないまま流行に乗っかっている人たちでしょう。
極端に指摘を嫌ったり、攻略サイトに依存している人は勝機を自らつぶしているのです。
仲良し4人組や野良で勝てないからという理由からの辛辣なコンテンツ批判や、仲間モンスターやミネアを使って勝った人たちへの非難の声が一部からあがっています。
ドラクエ10のバトルコンテンツが特別よくできているとは言いませんが、正直プレイヤー側のほうこそがゲーム性を失ってしまっているように見えて非常に残念です。
勝ち方にこだわるのは別に勝手に自分たちでやってればいいと思うのですが、別に興味ないんですよネットの向こう側にいる他人なんかに。
称号の価値
ゲーム内の価値観は常に流動的で、最初はプレイヤーの基本スペック(レベル、攻撃力・HPなど)が高い人がもてはやされていて、その次がアクセ理論値というふうにスペックの価値が変動していきました。
で、常闇の聖戦からはなぜか称号になるんですよ。
私はその時期は休止していたので直に体感はしていませんが、称号に大変な価値があるということはツイッターやブログなどを見ていて伝わってきました。
実際に今回称号を取ってみても、やはり装備やベルトのほうが重要なのではないかと感じています。
じゃあなんで称号なのかを私なりに考えてみたんですけど、その理由の一つが人脈自慢なんじゃないかなと。
常闇からは野良PTでは勝ちを抽選で引くような形になってしまい勝率が安定しませんよね。
でも固定PTでテンプレ戦略を確認しあえれば勝率は上がる。
つまり「実装から早い段階で倒せるPTメンバーに恵まれている自分」を評価してくれみたいな圧を強く感じてしまいます。
いわゆる常闇勢と呼ばれる人たちの書置きメモを見ていると「○○さん勝ててよかったね!」「○○さん○○(常闇で必要なアイテム)ありがとう!」「フレ枠もっと増やしてくれ~」のような種類のものが多い傾向が見られます。
チャットや広場で言えばいい、というよりチャットや広場で言うべきことをわざわざ書置きメモで言うことの意味。
このような地獄のミサワ風エアリプは、人としてほぼ確実に嫌われます。
いい歳したドラテンプレイヤーがこのような学生気分で周りに異臭をまき散らし、得体のしれない取り巻きまで引き連れているんですから怖いですよね。
自己評価の高い人ほどリアルとのギャップをネット上で埋めようとする傾向があります。しかしそれは穴の開いたバケツに水を汲み続けるようなもので終わりがない。
だからやめられない。
わかりやすい暗黒期であったバージョン3時代を生き抜いたプレイヤーの中には一部ではありますがこのような精神の者たちが存在します。
実際の称号の価値なんて自己満足と、野良で周回しやすくなるくらいのメリットですよね。
むしろ称号がないと上に書いたようなバカの自己肯定の養分にされる可能性があるので持ってたら付けたほうがいいかもしれません。
この先どうなっちゃうの?
少し前にモンハンワールドで遊んでいて思ったんですけど、あれも結局コマンド方式ではないけどターン制のバトルで、敵は攻撃してきたら次のターンまで一定の時間があるのでその間隙を考慮して技を使い分けるんですよね。
ドラクエ10の戦闘も共通点はあるんですけど、いわゆるヒーラーや葉っぱなどによる蘇生や天使や聖女の守りなどの独自のスキルやルールがあるので今回のようなターンをほとんど無視した敵とのバトルも成立してるように思います。
モンハンにこんなの出てきたらクソボスなんですけどね、ドラクエならアリでしょう。
聖守護者の闘戦記はこの路線でいろいろギミックとか足していって追加していくのもおもしろいかと思うけど、これってもう奥の手って感じもします。
このゲームの戦闘のバリエーション的にはもうないですよね。
また相撲に戻すとか、やり方はいくらでもあるけどもう何周してるんだって感じで。
今回のバトルに満足できない人はもうこのゲームを一周して折り返しているような状態だと思うんですよね。
少し休んで、また気が向いて気になるコンテンツがあったらやるくらいでいいと思います。
だってこのゲーム、昔からずっと変わってないよ。