ストーリーを含むドラクエ10のバージョン4.1(2月21日~)のコンテンツを一通り遊んでみた感想です。
ストーリーは・・・
バージョン4で新たに追加された新世界「エテーネ王国」を舞台に話が展開されると思いきや・・・。
これまたバージョン3方式といいますか、いわゆる既出ネタの掘り起こしに入ってしまいました。
今までのストーリーに登場していたけれど深く掘り下げてなかった設定やキャラを使うというやり方。結局それらが最後に本筋のストーリーに合流して完結する感じなんでしょうね。
4.0のストーリーはキャラクターに謎を残すことでこの先に待つ予測不能な展開にワクワクできたのですが、今回からは一つの世界で短く完結することが見えてしまっているので物足りない感じがします。
やはり次回の展開を引っ張れるようなドラマの魅力が欲しいですよね。
バージョン2にはそれが出来ていて、バージョン3にはそれがなかったような気がします。
今回は1000年前のグランゼドーラ王国のマップがあって、現在のマップと比較するといろいろ変わっている地形や遺跡などを観光して楽しめます。
やはりマップの探索が楽しいと満足感はあります。
ストーリー自体はだいぶひどい出来でした。
合間に流れるムービーなんかはそこそこ良いのですが、演出のテンポがひどいしキャラクター達もとってつけたような魅力のない個性。
今回の舞台でのお話を1話で完結させるためとはいえ、やたらと説明ばかりのおもしろくないセリフばかりが連続して眠気を誘います。
内容は人それぞれなのでどうこう言う気はありませんが、テンポだけは良くしてほしいところです。教材で見せられるようなビデオよりもひどい出来です。
3月23日に公開されたアストルティアキャラクターズファイルの第2弾『吼えろ トビアス!』というものがあるんですけど
こちらのほうがメインストーリーよりも格段に良かったです。
4.0ではメインストーリーが良くてこちらの第1弾であるリーネのストーリーがひどかったんですが・・・。
トビアスのほうはベタな展開ながらもテンポがよくてわかりやすく誰でも楽しめる内容になっています。
どうしてこのようなことが起こってしまうのでしょうか。
あまりにも全体的に一貫性のないクオリティ。とても凸凹な印象を受けます。
これはディレクターが交代してからのドラクエ10の全体的な印象とも重なります。
聖守護者の闘戦記
細かいことは別記事でも書きましたが、かなり盛り上がって経済効果もすごかったようです。
ただ以前のドラクエではコインボスやピラミッドなどで年に数回起きていた盛り上がりが、今回のような年に1回程度実装されるハイエンドコンテンツのみでだけでしか盛り上がらないというのは少し寂しいですよね。
長く遊べる工夫としても、報酬を絞るだけというのが残念な感じです。
棲み分けとしてのアストルティア防衛軍もさっそく過疎っていますし、棲み分けが上手くできているのかは疑問です。
ちょうど聖守護者の闘戦記とアストルティア防衛軍の中間に位置していたコンテンツがピラミッドだったのかなと思います。
しかし運営側からもこれ以上日課週課を増やしたくないという強い意志が感じられます。
プロデューサーの発言などを見てみると新規プレイヤーをかなり意識しているのがわかります。なのでもうピラミッドのような必須アクセを取りに行くための日課コンテンツはあまり望めませんよね。
ピラミッドはライト勢とベテランプレイヤーが一緒に遊べる良コンテンツでしたが、ああいった絶妙なバランスはサービス2年目だからこそできたものなのかもしれません。
サービス6年目のオンラインゲームでここまで新規プレイヤーにやさしい作りは私はとても良いと思います。
同時に、やめやすくもなっていますが。
いにしえのゼルメア
これは元気チャージの新しい使い方として実装されたコンテンツ。
たまった元気チャージを元気玉ではなくゼルメアの参加権とも交換できるようになりました。
ランダムに宝箱の置かれた部屋を当てていくゲームで、最新の防具が手に入るというものですが、全然面白くないし不思議の魔塔をコンパクトにしたようなものという印象を受けました。2週もしてると余裕で眠れます。
ディレクター談によると、別におもしろくしようとして作ったわけでもないようです。
お手軽な白箱みたいな感じなのかな?
お出かけ便利ツールで十分済ませられるような内容なんだけど、なるべくみんなにログインしてほしいという工夫なんでしょうか。
じゃあもっとおもしろくしろよ!!
消えた新規プレイヤー
私はいつも継続課金していないので、だいたい(新人・カムバック専用)というサーバーで遊んでいます。1か月以上遊んでいると入れなくなるサーバーなんですね。
で、去年バージョン4.0の時ってPS4やニンテンドースイッチの新規プレイヤーがたくさんいてとても賑わっていたんですよ。
それが今回ログインしてみると全くと言っていいほど人がいなくなっていました。
そういえば去年の年末の時点で「ストーリーが終わってチーム員が全員やめてしまいました!助けて下さい!!」と白チャットで叫んでいるチームリーダーをメギストリスで見ました。
あれが全てのような気がします。
4.0の新規プレイヤーはドラクエ11から流れてきてストーリーだけやって大半はやめてしまったんだなぁと、新規サーバーにいると痛感します。
確かにこのゲームって新規プレイヤーにやさしい作りにはなっているのだけど、その新規プレイヤーがゲームに定着する仕組みをどんどんなくしてもいってますよね。
装備を買わなくていい仕組みは金策を放棄できますし、なんなら裸でもレベルの高いサポート仲間を借りればストーリーはクリアできます。
そういうスタンスでゲームをやる人はエンドコンテンツに臨むモチベーションも薄いわけで、定期的にバラエティ豊かなコンテンツが実装されることもない現在のドラクエ10なんてストーリーが終わったら全く魅力のないゲームになると思います。
以前私はこのゲームで依存症になったという記事を書きました
miyabi-game.hatenablog.com
しかしそれももう過去のこと。
サービス開始直後のドラクエ10に限った話です。
現在のドラクエ10には全く依存性がないです。
ネトゲだから怖いと思っている方でも安心して遊べますよ。
だって一人で十分最後までストーリーを進められるし、ゲーム側が新規さん用のコースを完璧に作ってくれているのでそれだけやったらすぐにやめることが出来ます。
以前は職人も毎日がんばっているとお金がどんどん増えて中毒になる人もいたのですが、今は敷居も相当高くなって、大きく儲かるバブルも年に1~2度しか来ません。
サービス初期の競争の熱を浴びなければドはまりすることなんてまずないです。
今もずっと毎日遊んでいる、いわゆる依存症と呼ばれる人たちは存在するのだけれど、それはコミュニティであったり惰性で続けているだけでゲーム性とは無関係だと言い切れます。
そういう人たちは勝手にそういうスタイルで生きているってだけで別にドラクエ10だからそうなっているわけじゃないんですよ。
だからドラクエ10専用ツイッターアカウントを作ったり、ゲーム内で派閥を形成しているような人たちはもともとそういう人なのであってゲームのせいでそうなっているわけじゃないと思いますよ。
ただ、そういった中でも窮屈さや疎外感を感じながらも自分の意志で抜けられなくて苦しんでいる人もみかけるのですが、そういう人はそもそもネットで人間関係を築こうとすることが間違いであって、他人を批判することはお門違いかと思います。
以上バージョン4.1の感想でした。
私が4.0と4.1で明確に変わったと思うのはやはり最後に書いた「消えた新規プレイヤー」です。
ゲーム側はどんどん新規プレイヤーにやさしい作りの方向性へ舵を取っているのに肝心の彼らはもういない。
残っているのはやはりバージョン3を生き抜いたプレイヤーだけで、彼らはこの先もずっと毎日おなじエンドコンテンツを周回するのだから、もういっそ廃寄りの仕様にしてしまってもいいんじゃないか?・・・と、少し思ったりもしました。
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